美容整形による治療をご検討中ですか?
多数のクリニックの症例写真を見ていると、「これは本当?」と思えるものがあるかもしれません。
では、症例写真を正確に見るにはどうすればよいでしょうか?
1.複数の方向から立体的に見る
症例写真は正面だけでなく、斜めからも見たほうが、3次元的な正確な仕上がりを確認しやすくなります。
斜め方向からも見ることで、正面像でくぼみのように見えるところが実際はシミか本当にくぼみかどうかも分りやすくなります。
2.笑った状態も確認する
症例写真は、必ず笑っている状態も見ておいた方がよいです。
真顔では問題がなかったとしても、顔の筋肉を動かした時に違和感があると、不満足な結果となりえます。
ヒアルロン酸や脂肪注入などの注入系の治療の中には、笑ったときに注入物の輪郭が浮き出たりすることがあります。
また、中に詰め物をしても皮膚表面は薄いままなので、微妙なくぼみ感が残ったり、笑ったときにシワが出やすいこともあります。
当院にグロースファクターによる修正のため来院されました。
微妙なくぼみが残っていますが、これは脂肪が吸収されたためと考えられます。
斜めから見た状態です。
くぼみの立体的イメージが付きます。
笑った状態です。
注入した脂肪が浮き出ることで凹凸が多少出ています。
逆にまつ毛の直下は皮膚が薄いままなのでくぼんだ印象です。
当院でも以前は脂肪注入を行っていましたが、グロースファクターの方が仕上がりが自然であるため、現在は行っておりません。
もちろん、グロースファクターもうまく行わないと微妙な凹凸が出る可能性は全くゼロというわけではありません。
しかし、脂肪注入は薄いところに固体を入れる治療であるため、特に目の下ではこのようになることが時々見られます。
そのため症例写真を見る際には、笑った状態が自然かどうかをチェックすることが重要だと考えます。
3.治療前後で同じ撮影条件か確認する
症例写真において治療前後の撮影条件が同じであることも重要です。
例えば、笑ったりすることで頬が高くなったり、口角が引き上がったりします。
特に筋肉の力加減で頬は簡単にリフトアップするので、力を完全に抜いた状態で比較して初めて治療前後が正確に評価できます。
その他、カメラのアングルが上下することでも違いが出ます。
少し上からのアングルになるとフェイスラインが引き締まったように見えます。
これは写真を撮るときにアゴを引くと小顔になるのと同じ原理です。
この点について撮影条件が同じかどうかを判断するには、鼻の穴を見るとよいです。
上下方向のアングルの変化により鼻の穴の見え方も変化します。
また、明るさを上げるとシワが浅くなったりします。
明るさに関しては、鼻の下や首の下などの影を見比べることが、違いを判別するための参考になります。