ほうれい線を最小限の手間と費用でリフトアップさせる5つの手順

　執筆者: 加治佐卓也
医学博士・形成外科専門医

ほうれい線のリフトアップ法をお探しですか？

実は、糸リフトやヒアルロン酸よりもグロースファクターによりコラーゲンを増やしてあげた方が笑った時の仕上がりも自然です。
改善後は保湿くらいで維持でき、高い美容液などは不要になります。

ここでは、ほうれい線のリフトアップの方法をステップ形式で解説いたします。

この記事を読んでいただくことで、ほうれい線のお悩みから解放されるきっかけになればと思います。
ぜひ参考にしてみて下さい。

この記事の内容

☑ほうれい線の状態をチェックする（骨格・皮膚の状態）

☑治療法を調べる（症例写真を確認。メリット・デメリット・ダウンタイム・副作用などを見て検討）

☑お問い合わせ＋受診（複数のクリニックに相談）

☑ほうれい線のリフトアップ治療を行う

☑改善後のセルフケアによりいい状態を長期維持する（日焼け止め、食事や睡眠、運動など）

ほうれい線の状態を把握する
ほうれい線のリフトアップ治療の選択について
お問い合わせと受診について
ほうれい線のリフトアップ治療について
生活習慣改善によるケアについて
- このセルフケアはほうれい線のリフトアップに有効？
あなたのほうれい線が1分で診断できます
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　執筆者: 加治佐卓也
二子玉川美容外科クリニック院長
（医学博士・形成外科専門医）

ほうれい線の状態を把握する

まずは、ほうれい線について解説いたします。
その上で、現在のあなた自身のほうれい線の状態を確認して下さい。

ほうれい線の原因

ほうれい線の原因は何でしょうか？

主な原因は、皮膚の老化です。
皮膚の主成分のコラーゲンが紫外線や加齢などの影響により減ってくると、頬が重力により落ちてきます。

ほうれい線部の皮膚も薄くなっているので、上からの重みに耐え切れず、シワができます。

皮膚の老化についてのメカニズムの詳細＞＞

ほうれい線の進行

頬が上から落ちてくるにつれて、以下のように進行していきます。（写真は全て別人です）

軽度

全体的な浅いシワ
部分的なシワ

中等度

鼻の付け根から口角付近に至るくっきりとしたシワ
シワはあるもののまだ折れ癖にはなっていない状態

重度

全体的な深いシワが特徴
シワの上に頬の皮膚がかぶさっている
折れ癖や周りの小ジワを伴うこともある

ほうれい線の深さにより治療法の選択肢が変わる

ほうれい線の進行度によって治療法が限られたりします。

例えば、ほうれい線が重度の場合、を行っても、持ち上げきれず、ねません。
なぜなら、皮膚の弾力が低下している場合、ヒアルロン酸自身の重みに耐えきれず、逆に下がってしまうからです。

それをさらにヒアルロン酸の追加で修正しようとすると、悪循環になるので、注意が必要です。

ほうれい線ができやすい骨格とは？

以下の赤丸で囲った部分が低いと、頬のたるみが起こりやすくなります。
頬のたるみによりほうれい線も出やすくなります。

たるみやシワが起こりやすい骨格・起こりにくい骨格の特徴について＞＞

ほうれい線のリフトアップ治療の選択について

まずはどのような治療法があるか一通り見ていきましょう。
注射などのいわゆるプチ整形から比較的大がかりな手術治療があります。

ほうれい線のリフトアップ治療の比較

ほうれい線の治療法には以下のような方法があります。

注入治療（ヒアルロン酸など）
サーマクール・HIFUなどの照射治療
糸によるリフト治療
フェイスリフト手術
グロースファクター

	ほうれい線への効果	ダウンタイム（副作用）	治療費（相場）	持続期間	繰り返しが必要か
注入治療（ヒアルロン酸など）	★★★	1週間程度（内出血）	数万円～約10万円	1～2年	必要
サーマクール	★	ほとんどなし	約20～30万円	6～12か月	必要
糸によるリフト治療	★★	1週間程度（内出血・腫れ）	約30～80万円	数か月～数年	場合により必要
フェイスリフト手術	★★	数日～数週間（内出血・腫れ）傷跡も残る	約40～150万円	5～10年	ほとんど不要
グロースファクター	★★★	1週間程度（内出血）	1か所18.6万円	何年も持続	ほとんど不要

グロースファクターがお勧めな理由は？

当院ではグロースファクターと呼ばれるいわゆるプチ整形の注射治療を受けられる方が多いです。

グロースファクターには、以下のメリットがあります。

グロースファクターの5つのメリット

肌質そのものが改善するため、自然な仕上がり⇒糸リフトなどより仕上がりが自然な印象
笑った時のシワも減る
腫れが少ない
1回の治療効果が長期維持できる⇒高い美容液を使ったり、エステに行く必要などもなくなる。
副作用・リスク・危険性が最小限かつ比較的コントロール可能である

ほうれい線のグロースファクターはどのように効果を発揮する？

グロースファクター＋メラフェードによる治療　6か月後
詳細な経過＞＞

ほうれい線のリフトアップ治療の違いのポイント

サーマクールなどの照射治療

サーマクールなどの高周波による照射治療は、熱による刺激でコラーゲンを増やす原理です。
しかし、グロースファクターほどコラーゲンが増えないため、実際の効果は意外と少なかったりします。

照射治療直後は、熱による腫れで一時的に良くなったように見える時期があります。
片側のみ施術をして、鏡を見せて、良くなっていることを見せたりしますが、あれは実質的な効果ではなく、一時的なものです。
その熱は、徐々に冷めていきます。
すると、熱による効果は徐々に元に戻ってきます。

さらに、照射治療のデメリットとして、強すぎる照射により顔の皮下脂肪が壊れ、頬がこけてきたり、皮膚が余りかえってたるみが悪化するというリスクがあります。

フェイスリフト手術でほうれい線が改善しにくい理由は？

基本的に頬は上から下に落ちます。
それに対して、フェイスリフトによる手術で引っ張り上げるのは、主に横方向です。
また、骨格的に西洋人と比べて日本人の場合は、頬中央を引き上げにくいと言われています。

そのため、フェイスリフトで頬中央は上がりづらく、結果として、ほうれい線もリフトアップしづらいと言えます。

糸リフトでほうれい線が改善しにくい理由は？

ほうれい線を治療されたいのでしたら、糸リフトはあまり効果的ではないと考えます。（当院のメニューにもありますが、ほうれい線に対しては基本的には行っておりません。）
その理由としましては、ほうれい線を改善するためには、頬の皮膚を目の下から横ではなく上方向に引っ張る必要があり、それを糸で行うのは難しいからです。

基本的には糸リフトは、ほうれい線であれば、縦ではなく、斜め横～横に引っ張り上げます。
さらに目の下に糸を固定するのは難しいという限界があります。

ヒアルロン酸　

グロースファクターとの違いは以下の通りです。

肌質の変化の違い・・・グロースファクターは肌質が改善するが、ヒアルロン酸は改善しない。
持続性の違い・・・グロースファクターは持続性があるがヒアルロン酸はやがて吸収される。
仕上がりの自然さの違い・・・グロースファクターは仕上がりが自然なことが多いが、ヒアルロン酸は入れすぎると顔が不自然に膨らんで見えることもある。

また、ヒアルロン酸注入によるほうれい線治療は、半固体を注入するため、網膜への血管を詰まらせることによる失明のリスクがあります。

グロースファクターとヒアルロン酸との違いの詳細＞＞

PRP

PRPは、血液を採取し、加工して注射する方法です。
PRPもグロースファクターと同様に、皮膚のコラーゲンを増やす治療法です。

グロースファクターとの違いは以下の通りです。

1回の効果が弱いので、様子を見ながら複数回打つ必要がある。
1回の効果が予測しづらいという難点がある。（効果が出にくいあまり漫然と打ちすぎると、膨らみ過ぎやしこりのリスクもある）

脂肪注入

頬に太ももから採取した脂肪を注入することでふっくらとした顔に仕上げてほうれい線を消すという施術方法もあります。
こちらはヒアルロン酸と同様に、皮膚の下に詰め物をするという考え方です。
皮膚の衰えを改善できるわけではありません。
また、実は加齢とともに脂肪が減少していることは事実ですが、ほうれい線直上は元々脂肪が少ない場所です。（つまめないことから明らかです。）
そのため、ほうれい線部分に皮下脂肪を入れた場合、凹凸が出やすくなるというデメリットがあります。
特に皮膚が薄くなっている方は要注意です。（笑った時に特に凹凸が出やすくなります。）

加齢により失った脂肪を脂肪注入で取り入れることで自然な頬のカーブ・フェイスラインの立体感を取り戻すことができるのは、頬のこけに対しては有効ですが、特にほうれい線に対しては、動きがある場所なので定着しにくいというデメリットもあるで、注意が必要です。

即効性のあるほうれい線のリフトアップ治療は？

上記のうち、ヒアルロン酸注入と糸リフトは即効性があります。
施術直後にほぼ仕上がりとなります。

グロースファクターは、半年かけて徐々に仕上がります。
逆に言うと、周りには気づかれにくいとも言えます。

また、腫れもグロースファクターよりは出やすいです。

どのリフトアップ治療がメリット・ダウンタイムの観点からお勧めか？

これらの治療法を、メリット・デメリット・腫れ具合で比較すると以下のような結果になります。

当院では、ほうれい線のリフトアップに対して、グロースファクター注入療法を受けられる方が多いですが、理由としては以下があります。

腫れにくい
失明や後戻りなどネックになるようなデメリットがない
目に見えた効果が期待できる治療法

また、グロースファクターは、即効性としては、ヒアルロン酸や糸リフトよりは劣りますが、1か月後くらいで何らかの変化が見られることも珍しくありません。
ただし、基本的には、仕上がりまでは半年様子を見ていただきます。

参考記事：
リフトアップ整形治療【顔のたるみを自然な感じで改善するには？】
グロースファクターの詳細

ほうれい線付近の毛穴の開きは表皮の治療が有効

ほうれい線付近に毛穴の開きがあると、角度や光の加減によっては、ほうれい線が深く見えることがあります。
治療法としては、毛穴の改善に有効であるメラフェードがお勧めです。
メラフェードは、ご自宅用の塗り薬です。

顔のたるみによる毛穴の開きの詳細＞＞

ほうれい線内部にたまったシミ・くすみについて

ほうれい線の内部にシミ・くすみがあると、シワが深く見えてしまう原因となります。
その場合、シミ・くすみ治療を行うことで改善ができます。

次の方は、メラフェードによるくすみ治療を行われた方です。
くすみが改善することで、「鼻横のシワ」が浅くなったように見えます。

経過の詳細＞＞

お問い合わせと受診について

できるだけ複数のクリニックを相談されることをお勧めいたします。
ポイントは以下の通りです。

複数のHPのご自分に近い症例写真を比較（長期経過や笑った状態も確認）（症例写真を見るポイントについての詳細＞＞）
カウンセリングやメールにて、お勧めの治療内容を確認（その理由も含めて）
また、その治療法のうち、ご自分に近い症例写真が多くあれば、成功する確率が高いと考えられます。
万が一の場合の修正方法やその費用も確認
上記を複数のクリニックで行い、比較検討

詳細は以下をご覧下さい。
顔のシワ・たるみ治療の美容整形クリニックの選び方＞＞