0120-735-538
03-5491-5588

電話受付: 休止中(メールのみ)

診療時間:10〜19時(完全予約制)

  • シミ・くすみ・小ジワ・毛穴

副作用|ハイドロキノン使用後の皮膚の赤みへの対処法3つ

 執筆者: 加治佐 卓也
医学博士・形成外科専門医

ハイドロキノンは、シミやくすみ(メラニン)に対して効果のある塗り薬です。

しかし、ハイドロキノンを使った後に皮膚の赤みが出ることがあります。

あまりに赤みが強い場合には、ハイドロキノンの使用量の調整や他の美白剤への切り替えも必要になります。

今回は、ハイドロキノン使用後に起きる皮膚の赤みの原因や対処法などについてわかりやすくまとめます。

ハイドロキノン使用後の皮膚の赤みの原因

ハイドロキノンを使った後に皮膚の赤みが出るのは、比較的よくあることです。

皮膚がハイドロキノンに慣れるまでは、皮膚の赤みやピリピリとした皮膚の痛みが出ることが多く、ある程度の症状であれば効果が出ていると考えて経過を見る必要があります。

ハイドロキノン使用後に起きた皮膚の赤みの原因としては、皮膚への刺激による炎症反応やアレルギー反応が考えられます。

ハイドロキノンの刺激に対する反応であれば、約2週間くらいで皮膚の赤みや痛みは落ち着いてきます。

ただし、あまりに皮膚の赤みが強い場合、赤みだけでなく痛みもある場合、トレチノインを併用している場合などには注意が必要です。

トレチノインは皮膚の代謝を促進する作用があるので、より高い治療効果を期待して、ハイドロキノンと併用されることの多い塗り薬です。

ハイドロキノン使用後の皮膚の赤みへの対処法と注意点

もしハイドロキノンを使い始めた後に、皮膚の赤みが出たらどうすればよいのでしょうか。
具体的な対処法を以下のようになります。

処方されたクリニックで医師に相談する

ハイドロキノン使用後に皮膚の赤みやピリピリとした痛みが起きるのは、効果が出ている証拠とも考えられます。

しかし、あまりに皮膚の赤みや痛みが強い場合には、皮膚に強い炎症が起きている可能性があるので、ハイドロキノンを使うのをやめた方がよいかもしれません。

皮膚に強い炎症が起きると、炎症後の色素沈着のために皮膚が黒ずんでしまうこともあります。

また、ハイドロキノンと併用することの多いトレチノインも使っている場合には、皮膚の赤みの原因がどちらによるものか判断が難しいこともあります。

ハイドロキノンを使用した後に皮膚の赤みや痛みなどを認めた場合には、すぐに医師に相談するようにしましょう。

ハイドロキノンの使用をやめる・治療頻度を変更する

ハイドロキノンを使い始めた後に、皮膚の赤みや痛みが出た場合には、症状が落ち着くまでハイドロキノンを一時的に中止してもよいかもしれません。

ただ、ある程度の皮膚の赤みであれば、ハイドロキノンの効果が出ていると考え、経過を見てもよいです。

また、皮膚の赤みがハイドロキノンによる炎症反応であった場合には、使用量を調整すれば改善する可能性があります。

使用量だけでなく、使用方法、使用回数などを検討すれば、ハイドロキノンによる治療を継続できることがあります。

ハイドロキノンの投与量や使用回数などの調整は、自己判断では難しいことも多いので、医師に相談すると安心です。

なお、赤みがある時は、特に紫外線に気を付けて下さい。

他の美白剤を検討する

ハイドロキノンは、効果の高い美白剤として知られていますが、他にもアゼライン酸、トランサミン、アルブチン、コウジ酸、ルシノール、ビタミンCなどの美白剤があります。

20%アゼライン酸は、4%ハイドロキノンと同等の効果があることがわかっています。

トランサミン、アルブチン、コウジ酸、ルシノール、ビタミンCは、ハイドロキノンと同等の効果は期待できませんが、副作用が起きる可能性が低いので、ハイドロキノンによる皮膚の赤みがどうしても気になる場合には使用を検討するとよいでしょう。

アゼライン酸はハイドロキノンと同等の効果を期待できるものの、皮膚の赤みや痛み、かゆみなどの副作用が出る確率が比較的高いといわれています。

このように、美白剤を使用する時には、効果と副作用のバランスを考える必要があります。

皮膚の赤みのリスクを少なくするための対処法

パッチテストをする

初めて使用する薬に対して、アレルギー反応が出ないかどうか確認するための方法をパッチテストとよびます。

ハイドロキノンの場合のパッチテストでは、目立たない部分の皮膚に少量のハイドロキノンを塗って、24時間後の皮膚の赤みや痛みなどをチェックします。

本格的な治療前に試し塗りをして副作用を確かめる

もしハイドロキノンを顔全体に塗って皮膚の赤みが出たら、外出が難しくなるなど日常生活に支障をきたす可能性もあります。

まず、皮膚の目立たない所に試し塗りをして、問題ないことを確認出来たら顔全体に塗る方がよいでしょう。

試し塗りの期間は、7週間程度です。

まとめ

ハイドロキノンは、効果の高い美白剤として知られていますが、副作用で皮膚の赤みや痛みなどが出ることがあります。

ある程度の皮膚の赤みであれば、効果が出ていると考えて経過を見る必要がありますが、あまりに皮膚の赤みや痛みが強い場合には注意しましょう。

ハイドロキノン使用後に皮膚の赤みが出た時には、医師に相談し、ハイドロキノンの使用量や使用頻度の調節をすると改善することもあります。

ハイドロキノン使用前に、パッチテストや試し塗りをすると皮膚の赤みが出るリスクを減らすことができるのでおすすめです。