目の上のくぼみ、目のくぼみ・まぶたのくぼみ(くぼみ目)が気になって「何とかしたい」と思っていますか?
目の上がくぼんでいると、どうしても疲れて見えたり、老けて見えたりする原因になりますよね。
また、目の上のくぼみによりシワが増えて、「三重まぶた」で悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これらを治すには、いくつかの治療法があります。
でも、それぞれ一長一短で、中には重篤な副作用がある治療も存在することは、意外と知られていなかったりします。
例えば、目のくぼみに対しては、多くのクリニックでは、ヒアルロン酸注入が行われることが多いですが、実は、失明や皮膚壊死といったリスクも全くないわけではありません。
ここでは、目のくぼみ・まぶたのくぼみ・三重まぶたの原因と自力の対処法と治療法について解説いたします。
こちらを読んでいただくことで、目元のお悩みを解消できる一助になれば幸いです。
目次
あなたの「目のくぼみ・まぶたのくぼみ」は、どれに近い?
「目のくぼみ・まぶたのくぼみ」と一言で言っても、人によって症状に違いがあります。
目のくぼみ・まぶたのくぼみは、最初は浅いくぼみから始まり、治療せずに放置した場合、徐々に深くなっていきます。
- 軽度・・・うっすらとしたくぼみ
- 中等度・・・はっきりした線がある状態
- 重度・・・目の上の骨が浮き出ている状態
三重まぶたについて
目のくぼみが深くなると、「三重まぶた」になることもあります。
これは、目のくぼみが二重の線に沿って深くなった状態です。
三重まぶたは、目のくぼみ治療により改善できます。
上記の三重まぶたの方の治療結果:
施術名:グロースファクター注入療法
目のくぼみは、体調や時間帯などによって症状に波が出る
目の上は、朝晩などの時間帯や季節・気候(特に乾燥)、疲労や体調によるくぼみの変化が出やすい場所です。
そのため、症状に波があります。
特に、午前中は、お顔のむくみにより、まぶたのくぼみがはっきりしないこともあります。
逆に、夕方になると、くぼみがはっきりしてくることが多いです。
この理由は、寝ている時は、起きている時よりも頭の位置が低くなるため、体の水分がお顔に移動するためです。
そのため、もしご治療のご予約を取られるとしたら、午後(できれば夕方)の時間帯をお勧めいたします。
また、疲労がたまっていない時にご予約いただければ幸いです。
まぶたのくぼみが起こる原因は?
ネットで検索すると、「目のくぼみ・まぶたのくぼみの原因」として、いろいろなことが書かれていたりすると思います。
なぜ瞼のくぼみ・へこみが起こるのでしょうか?
「くぼみ目は病気では?」と心配されている方がいるかもしれませんが、基本的には病気ではありません。
ただし、後述の「眼瞼下垂」は、病気・疾患として保険適応となることがあります。
以下、ネット検索で出てきた「目のくぼみの原因」についての考察です。
・皮下脂肪の不足が原因
こちらは目の上のくぼみの原因としては、正しいと考えます。
遺伝的に痩せやすい方は、まぶたも痩せて、くぼみが出やすくなる傾向があります。
・パソコンやスマートフォンを長時間見続けていることによる筋肉の衰えのため?
こちらはまぶたの窪みの原因とは考えられません。
なぜなら、目の上のくぼみは、パソコンができる前からあったためです。
・パソコンやスマートフォンの画面を長時間見続けることで、瞬きの回数が減り、目の周りの血流量も減るため?
こちらも?です。
こちらはドライアイの説明に近いです。
・皮膚のコラーゲンの減少
こちらは正しいと考えます。
その証拠に、後で述べる、皮膚のコラーゲンを増やす治療法により改善するからです。
・眼瞼下垂
眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、まぶたが下がる症状のことです。
眼瞼下垂の症状の一つとして、目のくぼみ・まぶたのくぼみが起こることがあります。
眼瞼下垂の他の症状としては、肩こり、まぶたが重いことなどがあります。
眼瞼下垂の治療(眼瞼下垂手術)を行うと、目の上のくぼみが緩和されることあります。
・スキンケア不足?
こちらは?です。
スキンケアを入念に行ったとしても、遺伝的な目の上のくぼみは防ぐのは難しいです。
・骨格
骨格的に堀が深い場合は、眉毛付近の骨が出てることが原因で、相対的に目が落ちくぼんで見えることがあります。
この場合は、「まぶたのくぼみ」と「眼球の落ちくぼみ」は分けて考える必要があります。
目のくぼみに有効な自力対策・セルフケアは?
軽度のくぼみであれば、保湿やアイクリームによるスキンケアは、ある程度までは有効です。
なお、基本的に有効なケア・対策としては、紫外線防止があります。
皮膚の老化、つまりコラーゲンが減る原因の多くは、紫外線だからです。
したがって、サングラスや帽子などで紫外線対策をするとは、長期的には目のくぼみ・まぶたのくぼみ・三重まぶたへの対策になります。
その他、基本的な対策としては、「しっかり睡眠をとること」があります。
疲れていると、目の上はくぼみやすくなるからです。
ただし、脂肪が減っていたり、くぼみが深くなっている場合だと、これらの自力対策・セルフケアでは、ある程度限界があります。
また、これらのケアは、あくまでも長期的な予防とお考え下さい。
その他、長期的には、紫外線防止などの基礎的なケアは、上まぶたのたるみ対策にもなります。
また、「体操・エクササイズで目のくぼみが改善できないか?」と思われている方がいるかもしれません。
結論から言いますと、目元の体操・運動あるいはマッサージなどにより目のくぼみを解消するのは難しいです。(眼輪筋トレーニングの詳細>>)
その理由は、脂肪の減少や皮膚のハリ低下がまぶたの窪みの大元の原因だからです。
アイクリームで上まぶたのシワ・くぼみは改善できる?
結論としては、小ジワ程度なら改善することはできます。
しかし、くぼみを本質的に皮膚のハリを出すことで治すためには、ある程度しっかりとした成分のアイクリームを年単位で塗る必要があります。
ちなみに、ほうれい線や目の下のクマを市販のクリームなどで改善させるのは難しいです。
それと同様に、まぶたのシワやくぼみ対策としてアイクリームはあまり効果的ではない可能性が高いと言えます。
その他、電気バリブラシや美顔器どの市販のグッズでも改善は難しいと考えます。
参考:
ビタミンCのアイクリームやサプリでクマは改善できる?【文献で検証】
ビタミンC(アスコルビン酸)の美白効果・使い方について
ほうれい線に有効なクリームは?
リフトアップにクリーム・美容液は有効?
目のくぼみ・くぼみ目・まぶたのくぼみに対する治療法
「目のくぼみを何とかしたい!」と思っていますか?
目のくぼみ・まぶたのくぼみの美容整形による治療法には、以下の治療法があります。
できれば、リスクが少ない自然な仕上がりの治療法を選びたいですよね。
それぞれ一長一短なので、じっくり検討してみて下さい。
まず、持続性、失明のリスクの有無、治療の容易さの観点から見た分類です。
効果の持続性 | 失明のリスク | 体の他の部位を傷つける必要性 | |
グロースファクター | 長期持続 | リスクなし | 必要なし |
ヒアルロン酸 | 繰り返しが必要 | 失明のリスクあり | 必要なし |
脂肪注入 | 長期持続 | 失明のリスクあり | 太ももからの脂肪吸引が必要 |
治療原理の違いは以下の通りです。
次に、各治療の詳細について解説いたします。
グロースファクター
皮膚のコラーゲンを増やし、ハリを出すことで、目のくぼみ・まぶたのくぼみを改善する治療法です。
ダウンタイムもほとんど気にならない程度で、なおかつ失明などの重篤な副作用・デメリットが少ないため、当院では、こちらの治療を希望される方がほとんどです。
メリット
- 長期持続効果がある
- 仕上がりは自然(でこぼこしない)
- 一度改善した後は長期維持される
デメリット・リスク
- まぶたのくぼみの程度が深い(中等度以上)の場合2~3回の治療が必要
ヒアルロン酸
まぶたのくぼみ部分の皮膚の下にヒアルロン酸(ジェル状の注入物)を入れることで皮膚を持ち上げる治療法です。
メリット
- 失敗した場合に溶かせる
デメリット・リスク
- 半年から1年で吸収されるため、定期的な繰り返しが必要
- 目を閉じた時に凹凸が見えることがある
- 失明のリスクあり(血管に入り、網膜への血流が途絶する)
※グロースファクターと同様に皮膚のコラーゲンを増やす治療法にPRPがあります。
血液を採取・加工して注射する治療法です。
グロースファクターに比べると、効果にばらつきが多く、腫れが目立ちやすいというデメリットがあります。
PRPの詳細は、以下をご覧下さい。
PRP | 自己血液による皮膚再生治療【シワ・小ジワを改善】
脂肪注入
太ももなどから脂肪吸引したものを注入する方法です。
治療の原理はヒアルロン酸と同じです。
注入したもの全てが定着するわけではないので、多少控えめな結果になることがあります。
メリット
- 一度生着した後は長期維持される。
デメリット・リスク
- 脂肪吸引により太ももや腹部を傷つける必要があり(キズ跡が残ることもある)、さらに、定着しない場合は、再度脂肪吸引を行い追加治療が必要になる。
- 目を閉じた時に凹凸が見えることがある。
- 失明のリスクあり
- 腫れなどのダウンタイムが比較的長い。
腫れが出にくい治療法は?
「腫れが出にくい方法はどれですか?」
治療法を選ぶ上で最も気になるところですよね。
上記の中で腫れが出にくいのは、ヒアルロン酸とグロースファクターです。
一方、脂肪注入とPRPは、腫れが出やすい治療法になります。
目のくぼみ・まぶたのくぼみ治療の実例
目の上のグロースファクターによる治療を受けられた方です。
施術前・・・斜めから見た状態の比較です。
目の上のくぼみが見られています。
1年1か月後・・・自然な仕上がりですね。
10か月後に追加投与を受けられています。
詳細な経過はこちら>>
施術名:グロースファクター注入療法
目の上のグロースファクターによるくぼみ目治療を受けられた方々です。
仕上がりの印象も自然です。
注射の後の内出血のリスクは?
目の上は、お顔の中では、比較的内出血が起こりやすい部位になります。
ただし、極力安静を心がけることで、最小限にすることは可能です。
詳細は以下をご覧下さい。
【よくあるご質問】グロースファクター後、内出血予防のために気をつけることはありますか?
【よくあるご質問】グロースファクター後、どれくらいダウンタイムがあるのでしょうか?
まぶたのくぼみ・たるみ対策の選び方でお悩みの方へ
目の上に「くぼみ」や「たるみ」などの症状が複数ある方は、治療法の選択や順番について迷いますよね?
まず、確認ですが、上まぶたをつまんで皮膚が余っている感じがありますか?
目の上の伸びた皮膚(たるみ)はグロースファクターで縮めることはできません。
目の上のくぼみのみ改善可能です。
そのため、目の上のたるみがおありの方は、次の上まぶたのたるみ取り手術または眉下切開が必要になります。(ともに切って縫う手術で、抜糸が必要となります)
ちなみに、目の上の皮膚が伸びる原因には、紫外線や加齢、糖質、喫煙などがあります。
・目の上のくぼみのみを治療する場合⇒目の上のグロースファクター
・皮膚のたるみのみを治療する場合⇒上まぶたのたるみ取り手術または眉下切開
・眼瞼下垂がある場合⇒眼瞼下垂手術を先に行うのがお勧め
(眼瞼下垂手術を行う場合は、追加料金なしで上まぶたのたるみを同時に取ることも可能です。)。
上まぶたのたるみ取り手術とは?
目の上の皮膚をつまんだ時に余っている分を約半分くらい切って縫う治療です。
そのため、1週間糸が付いた状態で過ごしていただく必要があります。
なお、皮膚を切る場所は、二重まぶたの線のところまたは眉毛の下で行います。
眉毛の下で切る場合、眉毛下切開とも呼ばれます。
眼瞼下垂手術とは?
目を開けたときに黒目が隠れている場合、まぶた自体を開ける機能が落ちている証拠になります。
その場合、皮膚の切除だけでは不十分で、皮膚の下にあるまぶたを挙げるスジ(眼瞼挙筋腱膜)を糸で引き締める処置が必要になります。
つまり、上まぶたのたるみ(皮膚の余り)+眼瞼下垂がある場合、余っている余分な皮膚を切除して縫う治療(上まぶたのたるみ取り手術)+スジの引き締めにより改善します。
眼瞼下垂手術により目の上のくぼみが改善することがあります。
そのため、眼瞼下垂と目の上のくぼみの両方がおありでしたら、まずは眼瞼下垂手術を行い、その半年後以降に目の上のグロースファクターをご検討されるとよいと考えます。(眼瞼下垂手術と目の上のグロースファクターは半年以上の間隔が必要です。)
ちなみに、眼瞼下垂は、アイクリームなどの自宅ケアで改善させるのは困難です。
【よくあるご質問】上まぶたに皮膚のたるみがありますが、グロースファクターで改善できますか?
まぶたのくぼみとたるみの両方がある場合は?
まず、目の上のグロースファクターによるくぼみ治療を終えてから、たるみ治療(上まぶたのたるみ取り手術)を半年後以降にご検討されることをお勧めいたします。
関連するご質問
まぶたのシワを改善するには?
上まぶたのシワは、グロースファクターで可能な場合が多いです。
ただし、癖になっていると、治療後もわずかに残る可能性があります。
眉毛の上のへこみの原因は?
皮膚が薄くなって骨ばっていることが考えられます。
額のグロースファクターで皮膚を厚くすることで対策できます。
まぶたに脂肪を自然につけることで改善できるか?
まぶたの脂肪には2つの種類があります。
一つは皮下脂肪です。
こちらは、体脂肪率に応じて増減します。
つまり、体重が増えると、目の上の脂肪もわずかですが、自然に付きます。
もう一つは、眼窩脂肪です。
こちらは、体脂肪と連動して変化しません。
まぶたの脂肪を減らすとくぼみが出るか?
脂肪溶解注射やまぶたがやせるクリームなどにより、目の上の脂肪を減らすと、まぶたのくぼみが生じる可能性があります。
年々脂肪は減ることも多いので、安易に減らすことは注意が必要です。
よろしければ診断ツールをご利用ください
質問に答えていくタイプのツールです。
あなたのお顔のシワ・たるみの種類や状態、さらに適切な治療法が分かります。
次をクリックしていただくと、セルフチェックのページに移動します。
関連記事
目のくぼみ(まぶたの窪み)に対するグロースファクター注入治療の詳細はこちらをご覧下さい。
グロースファクター注入療法の詳細・治療の流れ等はこちらをご覧下さい。
下まぶた(目の下)のくぼみについては、こちらをご覧下さい。