ここでは、このような疑問に対して、色別のクマの種類とその特徴・ご自宅で行う対策・治す方法について解説いたします。
もし実際にご自身のクマの種類・色をお聞きになりたい方は、「お問い合わせ」より3方向のお写真を送っていただければお答えいたします。
さて、目の下の色は、治療により改善することが多いです。
例えば、目の下の赤みは経結膜脱脂法により最も改善します。
グロースファクターのみでも多少色は緩和されます。
その他、目の下の色が青みがかっている場合(青クマ)もグロースファクターで改善できます。
また、目の下の色が茶色い方(茶クマ)の場合は、メラフェードというご自宅用の塗り薬が最もお勧めです。
ここでは、「目の下のクマとたるみの色の見分け方」とその改善方法のヒントについて解説いたします。
ぜひ参考にしてみて下さい。
このページの内容
- ネットに書かれている方法では、実はクマの種類・色は判別しづらいことも多い。(例外が意外とあるため)
- 画像を屋外にて「正面+左右斜め45度」で撮るとクマの種類・色が判別できることが多い。(正面からの画像だけでは分かりづらいことに注意)
- ネットでクマの種類が黒・茶・青クマしか書かれていない(赤クマが記載されていない)ことが多いが、これはある海外の論文が原因と考えられる。
- 複数の種類のクマが混ざると、クマがひどく見え、またどの色かの種類が判別しづらくなる。
- クマを解消するには、各種類のクマの原因を一つずつ除去していくとよい。
目次
目の下のクマの種類 | 色による分類
目の下のクマは、「色」で種類分けされることが多いです。
最も多い色は黒クマ(影クマ)で、その他赤クマ、青クマ、茶クマがあります。
黒クマは、目の下のふくらみとくぼみによってできます。
目の下がふくらんでいる状態は、「目の下のたるみ」ともとらえられます。
また、上の図のように黒クマは、赤クマや青クマに影響を与えます。
具体的にはどういうことかと言うと、例えば目の下のたるみがひどいと、赤クマの色が濃くなることがあります。
そのため、クマを改善する上で、どの色のクマを最も重視すべきかと言うと、「黒クマ」になります。
目の下のクマの種類① 黒クマ(影クマ)
黒クマ・影クマの原因
黒クマは、目の下の脂肪のふくらみとくぼみによりできます。
凹凸による影で暗く見えます。
黒クマは、目の下のたるみ・クマの中でも最も多い種類です。
黒クマの見分け方
黒クマの原因である目の下の脂肪は「動く脂肪」なので、上を見ると脂肪が移動して黒クマが改善されたように見えることで判別するという方法があります。
しかし、実際は、脂肪がぎゅうぎゅうに詰まっている方では、そうやって上を向いても変わらないこともあります。
では、どのように見分けるかを画像を用いて説明いたします。
目の下に黒クマ(影クマ)がある方の画像
次の方は、目の下に影があります。
影は左右差がありますね。
また、左目の下(向かって右側)は少し青い印象もあります。
では、斜めから見るとどうでしょうか?
斜めから見ると、だいぶ分かりやすいですよね。
なお、写真をクリックすると、拡大画像が見れます。
よく見ると、シミ・くすみもあります。
青クマ・茶クマによる複数の色が混ざると、黒クマは分かりづらくなります。
詳細な経過>>
目の下のたるみ・黒クマの進行度の見分け方
次に目の下のたるみ・黒クマの進行度について解説いたします。
黒クマの進行度
目の下の脂肪は、放置すると、次のように①軽度、②中等度、③重度と進行します。(詳細はこちら>>)
中等度以上では、赤クマも見られたり、涙袋が脂肪に埋もれて不明瞭になることもあります。(涙袋とクマの関係について>>)
また、重度の状態は、「脂肪が涙袋よりも飛び出している状態」で、脂肪の外側の輪郭が目立つようになりす。
涙袋とふくらみの高さの関係は次の通りです
- 軽度・・・涙袋の高さの50%未満のふくらみ
- 中等度・・・涙袋の高さの50%~99%のふくらみ
- 重度・・・涙袋の高さを超えたふくらみ
さらに、上記の「中等度」は以下のように分けられます。
ドーム状に隆起してくると、「目の下がたるんだ印象」になります。
このような状態は「目の下のたるみ」としてとらえられます。
実際には、目の下のたるみがある方は、皮膚のたるみが見られます。
皮膚のたるみとは、皮膚のコラーゲンが減り、薄く弾力を失った状態です。
おもに紫外線や加齢の影響により皮膚のたるみは起こります。
目の下に重度の黒クマ(影クマ)がある方の画像
正面から見ると、色による目の下のクマの種類としては、黒クマ・赤クマだというのが分かりやすいです。
斜めからのお写真を見てみましょう。
ふくらみが涙袋をやや超えていますね。
したがって、「重度」の状態と言えます。
黒クマの改善方法
黒クマのセルフケア
黒クマ対策・改善方法で、自力でできる確実な方法で医学的に証明されているものは、実はほとんどありません。
黒クマ対策の筋トレ・エクササイズは試してみてもデメリットは少ないですが、継続が必要です。
黒クマの治療法
黒クマの治療法としては、経結膜脱脂手術が一般的ですが、グロースファクターのみによる「手術しない目の下のクマ治療」(本当の切らない目の下のたるみ取り)でも治療可能な場合があります。
実は、黒クマを改善することで、赤クマ・青クマといった他の種類のクマも改善することが多いです。
目の下のクマの種類② 茶クマ
茶クマの原因
目の下のシミ・くすみは、茶色に見えることから「茶クマ」と呼ばれます。
特に暗い場所では、シミ・くすみが陰影効果により目の下のたるみ・クマが悪化したように見えることがあり、注意が必要です。
茶クマの原因となるいわゆる色素沈着には様々な種類がある
茶クマの原因となる目元の色素沈着の中には、炎症後色素沈着と呼ばれる表皮(皮膚の一番浅いところ)までのレベルのものもあれば、より深い真皮レベルのADMと呼ばれる根の深いシミもあります。
炎症後色素沈着は、ハイドロキノンなどの塗り薬でも対処可能ですが、ADMは強めのレーザーが適応となります。
茶クマの見分け方
目の下の凹凸により影(黒クマ)がある場合、その中のシミ・くすみは、画像上、わかりづらいことがあります。
その場合、図のように皮膚を引っ張って凹凸をなくしてみてください。
そこに茶色い色(シミ・色素沈着)がある場合、茶クマがあると言えます。
特に、小ジワの中にシミ・くすみがあると、色素が密集します。
皮膚を引っ張ることで、実際に皮膚に色素があるかどうかが分かりやすくなります。
また、引っ張った際に茶クマは移動するのに対して、青クマは移動しないので判別できるとありますが、実際はわかりづらいこともります。
そこで、画像により判別する方法で見てみます。
目の下に茶クマがある方の画像
正面から見ると、全体的にシミ・くすみ・小ジワが見られ、わかりづらいです。
斜めからだと、シミと凹凸がわかりやすくなります。
詳細な経過>>
茶クマの改善方法
茶クマに対して自宅で行うセルフケア
茶クマ対策は、日焼け止めが最も重要です。
マッサージや洗顔などでこすらないことが重要です。
その他、保湿により小ジワを予防することで茶クマを最小限にできます。
茶クマの治療法
茶クマ改善には、シミ・くすみだけではなく、小ジワにも改善効果があるメラフェード(ご自宅用の塗り薬)がお勧めです。
メラフェードは、フォトフェイシャルやレーザーよりも多くの種類のシミ・くすみに対応できるというメリットがあります。
治療前/メラフェードによる治療後6か月・・・シミと小ジワが改善しています。
詳細な経過>>
その他、経結膜脱脂後にシミ・くすみがあると、茶色い色が残り、くぼんで見えることがあります。
脱脂後の茶クマの治療法としては、当院ではメラフェードを使用される方が多いです。(詳細はこちら>>)
茶クマのうち炎症後色素沈着はハイドロキノンが有効
炎症後色素沈着は、皮膚をこすったりすることなどで起こります。
ハイドロキノン軟膏は、メラニンの生成を抑えることで、色素沈着を改善します。
ハイドロキノン<ハイドロキノン+トレチノインの理由
皮膚の代謝が低下していると、ハイドロキノン軟膏単独ではなかなか治りづらいことがあります。
トレチノインと呼ばれる皮膚の代謝を改善させる塗り薬を併用すると色素沈着などが治りやすくなることが多いです。
茶クマの治療法の詳細>>
シミ・くすみの詳細>>
メラフェードの詳細>>
目の下のクマの種類③ 赤クマ
赤クマの原因は、目の下の脂肪の圧力により目の周りの筋肉である眼輪筋の色が透けて見えるためです。
赤クマの見分け方
赤クマの見分け方としては、正面の屋外などの明るい場所で撮った画像の正面を見ると判別できます。
屋内(屋根がある場所)だと、明るい部屋であっても暗く見えがちなので、意外と色が判別しづらいことが多いで、注意が必要です。
目の下に赤クマがある方の画像
次の方は、目の下にふくらみ・くぼみ(黒クマ)と赤みがあります。
赤クマがある方は、黒クマも見られることが多いです。
次の方も同様に、色の種類としては、黒+赤です。
赤クマの改善方法
赤クマに対して自宅で行うセルフケア
目の下を温める、スマホやパソコンの使用を控える、アイクリームによる対策、サプリメント、マッサージといった対策は赤クマには残念ながら無効です。
メイクでカバーするしかセルフケアの対策法はありません。
赤クマの治療法
グロースファクターのみでも、皮膚が厚くなることである程度は色の改善は改善可能ですが、赤クマが強い方は経結膜脱脂手術が必要となることもあります。
次の方は、最初はグロースファクターのみの治療を希望されたものの、赤みが残ったため、結局脱脂を後から受けられた方です。
このことから、赤みが強い方は、最初から脱脂+グロースファクターを受けられることとをお勧めいたします。
目の下のクマの種類④ 青クマ
青クマの原因
青クマは、静脈が透けて見えることにより起こります。
疲労や睡眠不足、むくみなどにより青い色調は悪化します。
青クマの見分け方
青クマの見分け方としては、正面の画像で上まぶたの内側にも注目します。
青クマがある方は、そこも青くなっていることが多いです。
上まぶたの内側は、脂肪のふくらみや赤クマ、シミ・くすみの影響がないため、皮下の静脈の色が分かりやすいためです。
青クマがある方の画像
正面から見ると、黒クマ・青クマが分かります。
斜めから見た状態です。
よく見ると茶クマも少しあります。
次の方も黒クマ・青クマが見られます。
拡大すると分かりますが、茶クマも目の下に多少見られます。
このように、青クマと茶クマは正面と斜めから多角的に見ないと分かりづらいことがあります。
青クマの改善方法
青クマに対して自宅で行うセルフケア
睡眠をきちんととること、塩分をとり過ぎないようにすることで、青クマの予防になりますが、元々皮膚が薄い方などはある程度限界があります。
血行不良に対して温めたりするのは一瞬の効果のみで、マッサージは、茶クマ悪化のリスクがあるため、お勧めいたしません。
青クマの治療法
グロースファクターにより皮膚が厚くなることで改善します。
ヒアルロン酸は、逆にそれ自体の色で注入部位が青白く見えることがあります。
術前/6か月後・・・元々他院様で目の下のレディエッセによる治療を受けられ、当院で脱脂+グロースファクターによる修正治療を受けられた方です。
目の下の青みが改善しています。
目の下のクマ 混合タイプの種類
紫クマ
青クマと赤クマが混在した時に紫色に見えます。
紫クマの見分け方
紫クマは、前述の青クマと赤クマの見分け方を組み合わせて考えます。
紫クマの方の例の画像
紫クマの治療
赤クマの治療法である、グロースファクターまたは「脱脂+グロースファクター」を行うことで、青クマの治療も兼ねることができます。
まれな種類の目の下のクマ
白クマ
地肌が黒めの方や色素沈着がある方で、目の下の汗管腫を多数治療した後に白抜けした状態が目立つと、目の下の色がポツポツと白く見えることがあります。
医原性による、比較的まれな種類のクマです。
白い色は、瘢痕なので、この種類のクマは、治療が難しいです。
クマ治療の方法はどのようにして決める?
まずは色によるクマの種類を見分けることがスタート
色によりクマの種類を判断することで、その背景にある根本的な原因を考えるヒントになります。
きちんと治療するためには、色別のクマの種類に対応した方法を組み合わせることが重要です。
治療法の選び方
例えば、クマの種類が影クマ(黒クマ)であれば、「目の下の脂肪のふくらみ(目の下のたるみ)」+「目の下のくぼみ」が原因です。
それを解決する方法として、以下の方法があります。(目の下のクマ・たるみ治療の比較について>>)
当院では、脱脂+グロースファクターまたはグロースファクターのみによる手術しない目の下のクマ治療(本当の切らない目の下のたるみ取り)を行うことがほとんどです。
なお、目の下の脂肪の程度などによって適応が変わってきます。(例: 目の下の脂肪が重度であれば、グロースファクターのみの治療は不適)
さらに、前述のように、赤クマが強めの方は、脱脂の方が向いています。
茶クマは、実際は、気になられた場合に後から治療される方が多いです。
色によるクマの種類を見分ける上での注意点
きれいに単色で分類できないことも多い
実際の目の下のクマは、複数の種類の色が混ざっていることが多いです。
例えば、紫クマは、青クマ+赤クマで生じますが、紫クマには青に近い紫と赤寄りの紫があり、必ずしも単色できれいに分類できるものではありません。
暗い場所では色が分かりづらくなる
屋内などの暗めの場所では、目の下のクマの色が分かりづらくなることが多いです。
特に洗面所の蛍光灯の下では、シミ・くすみが強調されて全体的に暗めに映るため、色が強調され、目の下のたるみがひどくなったように見えて、ビックリされる方もいます。
そのため、お写真を撮影される場合は、屋外をお勧めいたします。
色によるクマの種類の見分けるのが難しい場合は、画像を参考にする
各種類のクマの画像を見て、ご自分に近いものを探すのが早いことがあります。
各種類のクマの画像は下記を参考にしてみて下さい。
色によるクマの種類は黒・茶・青クマの3種類?
ネットの目の下のクマの種類の情報を検索すると、黒・茶・青クマの3種類の色しか書かれていない(赤クマが記載されていない)ことが多いです。
これは、目の下のクマの見分け方について書かれた、ある論文が原因と考えられます。(Int J Dermatol. 2014 Feb;53(2):164-70.)
この論文では、青クマと茶クマを見分ける方法として、以下の方法を用いています。
- 茶クマ⇒「ウッド灯」という紫外線のランプ(元々皮膚のカビの感染を診断するために用いられる)
- 青クマ⇒超音波で下まぶたの厚み(静脈のうっ血の程度を反映)を測定
なお、こちらの論文では、赤クマについては記述はありません。
そのため、この論文を引用しているネット上の記述でも赤クマについて触れられていないことが多いのではと考えます。
色によるクマの種類がわからない時の無料相談の使い方
クマの種類をお聞きになりたい方は、「お問い合わせ」より3方向のお写真を送っていただければお答えいたします。
お写真を撮られる際は、必ず屋外でご撮影いただくようにお願い申し上げます。
恐れ入りますが、車の中や屋内のお写真ですと、詳細な判断がしづらくなり、ご再送をお願いすることになります。
また、逆光にならないように、お顔にできるだけ均一に光が当たるように撮影していただければ幸いです。
また、横方向のお写真は、真横でなく、斜め45度くらいでお願いいたします。
「目の下のクマ」のご相談の場合は、眉毛~鼻も含めてご撮影下さい。
よろしければ診断ツールをご利用ください
質問に答えていくタイプのツールです。
あなたの目の下のたるみ・クマの種類や状態、さらに適切な治療法が分かります。
次をクリックしていただくと、セルフチェックのページに移動します。
関連するよくあるご質問
目の下のクマが進行していく過程ではどのような特徴が見られますか?
目の下の脂肪によるふくらみは、このまま放置すると年々出てきますか?
目の下の脂肪が出ていますが、目の下の皮膚の血流はうっ滞しているのでしょうか?
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