経結膜脱脂法の後の後遺症が心配ですか?
結論から言いますと、当院では、眼球そのものに後遺症が起こったことはありません。
目の下の脱脂手術は、まぶたの裏から余分な脂肪を取るだけなので、眼球には影響しません。
ただし、脱脂後の小ジワやたるみなどが起こることは、当院でもあり得ます。
ぜひ参考にして下さい。
当院では実際には起こったことはないが、理論上起こり得る後遺症
内出血がたまり、視神経を圧迫することで起こり得る視力障害(当院ではなし)
経結膜脱脂法の術後の内出血は、目の下の脂肪の中の血管から術後に血が出ることで起こります。
内出血がひどく出てしまうと、下の図の赤の矢印の方へ進み、視神経を圧迫することが起こり得ます。
ただし、それは結膜の傷口を縫った場合で、もしこのような状態になった場合は、かなりの腫れと痛みが出るはずです。
上の図の青の矢印は、経結膜脱脂法でまぶたの裏側から目の下の脂肪にアプローチする経路を示しています。
そのため、仮に出血がひどく起こったとしても、傷口から血の涙として出てきます。
ちなみに、傷口は、縫わなくても数か月経てば、ほとんど分からないくらいにきれいになります。
痛みがずっと続く/激痛が長引く(当院ではなし)
手足の捻挫・骨折などの外傷後に起こるCRPS(複合性局所疼痛症候群)という症状があります。
これは、異なる部位などに激痛が長期的に起こる症状です。
顔でのCRPSの報告は少ないですが、経結膜脱脂法は手術である以上、このような可能性がゼロではありません。
当院での目の下の脱脂後に、CRPSが起こったことはありません。
経結膜脱脂法(目の下の脱脂)の麻酔・術中・術後の痛みについて
目の上のくぼみが残る(当院ではなし)
当院では、経結膜脱脂法の際は脂肪が飛び出している余分な部分だけを取るようにしています。
そのため、これまでの経験上、目の下の脱脂後に目の上がくぼんだといったことはありませんでした。
目の下と目の上の脂肪はつながっています。
仮に眠る麻酔をした上で、あおむけの状態で盲目的に大量に引き出しながら切除すればそういうことがあり得ます。
当院では、眠る麻酔は使わず、局所麻酔のみで脱脂を行います。
意識がある状態体を起して、脂肪の状態を確認しながら丁寧に脱脂していきますので、目の上に影響を及ぼすほど取ることはありません。
【よくあるご質問】脱脂手術の影響で目の上が窪んでくるということはあるものなのでしょうか?
下斜筋を傷つけることで、物が二重に見える(当院ではなし)
下斜筋は、目の下にある眼球を動かす筋肉の一つです。
もし傷つけた場合、物が二重に見えるようになる可能性があります。
目の下の脱脂後の後遺症に関するよくあるご質問
【よくあるご質問】経結膜脱脂をした場合、将来白内障の手術に影響がありますか?
結論:経結膜脱脂法により将来的に白内障の手術に影響が出ることはありません。
【よくあるご質問】脱脂後、目が疲れやすくなりますか?
結論:経結膜脱脂法により目が疲れやすくなることはありません。
当院でも起こり得る経結膜脱脂法のリスク・副作用
くぼみ
目の下の脱脂後に多少くぼみが残る可能性があります。
元々目の下のくぼみが深い方は、追加が必要なことがあり得ます。
この場合は、半年は待っていただき、もし追加が必要そうであれば、半年以降に追加を検討します。
仮に術後にくぼみが残ったとしても、当院では他院修正治療を行っているくらいなので、比較的容易に修正可能です。
しかし、実際は半年後にくっきりとしたくぼみが残っていることは、頻度的には少ないです。
目の下にシミ・くすみ・小ジワがある場合の注意点
元々目の下に小ジワ・くすみがあると、特に暗めの場所で窪んで見える傾向にあるので、注意が必要です。
目の下の脱脂後のくぼみがより深く見えたり、くぼみがなくても洗面所などではくぼんで見えることがあります。
小ジワ・たるみ
皮膚に弾力が低下している方は、目の下の脱脂後に皮膚がキュッと引き締まることなく、小ジワになたるんだ皮膚がが下に落ちることで、ふくらみのように見える可能があります。
脱脂後のフォローアップ
【よくあるご質問】経結膜脱脂後に生じる小ジワやくぼみの対処法にはどのようなものがありますか?
【よくあるご質問】脱脂したら太いシワができることもありますか?
当院でごくまれに起こり得る経結膜脱脂法のリスク・副作用
感染による後遺症
当院の経結膜脱脂法で感染は1例のみ起こったことがありましたが、抗生剤の内服の追加で軽快しています。
一般的に、感染が起こった場合、抗生剤の投与を試みますが、万が一悪化した場合は、傷口から洗浄して膿を出したりするような治療法を行うこともあります。
当院で経験したことはありませんが、感染後は、癒着や脂肪の萎縮による後遺症があり得ます。
また、当院のグロースファクターで感染は起こったことはありませんが、脂肪注入の場合は、定着するまでしばらくの間は異物として存在するので、感染が起こる可能性もあります。
その場合も、感染治癒後に萎縮や癒着、しこりとなるリスクがあります。
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