眼瞼下垂・まぶたが重い症状の改善をご検討されていますか?
ここでは、眼瞼下垂手術の適応や治療法、リスク・副作用などについて解説いたします。
ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
眼瞼下垂手術とは
眼瞼下垂を根本的に治療する方法です。
治療内容としては、上まぶたの二重の線のところを切開して、まぶたを挙げる「スジ」(挙筋腱膜)の緩みを引き締めるように糸で縫い縮めます。
詳細としては、伸びて弱まった挙筋腱膜の代わりに挙筋腱膜とつながっている「眼窩隔膜」を使って瞼板(まつ毛の根本にある硬い板のような組織)と糸で縫合します。
眼瞼下垂手術の適応について
黒目が2mm以上まぶたの下垂により隠れる場合は眼瞼下垂手術の適応になります。
保険適応について
保険診療で眼瞼下垂手術を受けられる場合、黒目の中の「瞳孔」が隠れていることが保険適応の目安となります。
それよりも軽度の場合は、保険適応外(自費)となります。(当院は「自費診療のみ」となります)
保険適応外(自費)の場合、いつ受けたらよいか?
眼瞼下垂は数年などで急に進行するものではありません。
さらに、早めに治療しすぎることで、ドライアイ悪化のリスクもあります。
そのため、肩こり・前が見づらいなどの辛い症状が特にない場合は、様子を見ていただくことがほとんどです。
(「早い段階での手術」とは、ほぼ眼瞼下垂がない場合です。目が開きすぎになると、今度は閉じづらくなるため、目が乾燥しがちになってしまいます。眼瞼下垂の診断に合致していればまず問題ありません。)
上まぶたの皮膚たるみについて
元々皮膚のたるみがおありの場合は、余っている余分な皮膚を少し切除することもできます。
たるみを取る幅は、あまりピーンとなり過ぎないように、年齢相応を考えた控えめの仕上がりを目指します。取り足りない場合に取るのは後でもできますが、取り過ぎた場合に後から足すことはできないというのも理由の一つです。
切除幅などの詳細(何mm切除するか)の決定は、実際に拝見してからになります。
手術手順
局所麻酔をまぶたの皮膚に注射後、メスで余分な二重の線のところで皮膚を切開します。麻酔は冷やしながら行いますが、多少チクチクする程度です。
手術中は麻酔が効いているので、痛みはありません。手術時間は片側30分~45分程度です。
術後の過ごし方
術後はご自宅で1日保冷材または氷をビニール袋に入れたもので冷やしていただき、洗顔は翌日から可能です。
洗顔後に1週間程度塗っていただく軟膏と抗生剤・痛み止め(それぞれ3日分)をお出しします。ガーゼは翌朝外していただき、それ以降は洗顔後・入浴後に軟膏を塗るだけになります。
お酒・運動・温泉・サウナは1週間控えていただきます。(内出血の予防)
抜糸について
1週間後から10日後くらいに抜糸に当院へご来院いただきます。
糸は1週間くらいで自然に取れるようにゆるめに縫うので、抜糸の頃には、糸がいくつか取れていることもあります。
抜糸は痛みはなく、すぐに終わります。
起こりうるリスク・危険性・副作用
・腫れ:傷の周囲の腫れが1週間程度(むくみやすい方は数週間程度わずかなむくみが続くことも)
・内出血:青アザが出る可能性。1週間から10日くらい。(期間には個人差あり)
・感染:術後に抗生剤を飲んで頂くので、可能性は非常に低いです。赤み・痛み・腫れの症状。抗生剤の追加が必要になります。
・軽度の痛み:違和感に近い感じです。かゆみのこともあります。1週間~数週間くらいある可能性があります。
・キズ跡:体質により赤みが1週間~数ヶ月残る可能性。微妙な白いキズ跡が気になる可能性。こちらは1ヵ月もするとほとんど二重の線に隠れて分かりづらくなります。
・左右差が出る・微妙な眼瞼下垂が残る可能性
片側のみ眼瞼下垂手術を行う場合の注意点
片方の眼瞼下垂手術を行った場合、反対側の眼瞼下垂が悪化することがあります。
こちらは、Hering効果(ヘリング効果=へリングの法則)と呼ばれる現象です。
片側のみが眼瞼下垂がひどい場合は、反対側は代償的に目を大きく開けていることがあります。
ひどい側が改善すると、その代償を行う必要がなくなるためにHering効果が 起こります。
Hering効果(へリング効果)とは
簡単に言うと、Hering効果とは、「眼瞼下垂がある反対側のまぶたにつられて、しっかり目を見開こうとしてきた肩の荷が下りて、リラックスすることで起こる変化」とも言えます。
費用
費用は以下の通りです。(当院は、自由診療のみとなります。保険診療は行っておりません。)
初診料:2,200円 (税込)
眼瞼下垂手術(両側) 419,000円(税込) (麻酔代、お薬代込み)
眼瞼下垂手術(片側のみ) ¥293,000(税込) (麻酔代、お薬代込み)
当日について
当日は、上まぶたにガーゼを貼った状態でお帰りいただきますので、帽子またはサングラスのようなものをご持参していただくことをお勧めいたします。
当日の術前術後に食事の制限などはありません。
仕上がりについて
眼瞼下垂手術を受けられたモニターの方々の症例写真です。
目の下のクマと眼瞼下垂の治療の順番について
重力の影響により水分は下に移動しますので、目の上下両方の治療をご検討されるのであれば、できれば目の下から治療されることをお勧めします。
目の下が埋没法の影響により腫れていると、くぼみが不明瞭になる可能性があるため、グロースファクターによる目の下のくぼみ治療に影響が出るためです。
もし目の上から治療される場合は、3か月程度期間を空けることをお勧めします。
治療法の選択について
・目の上のくぼみのみを治療⇒目の上のグロースファクター
・目の上の皮膚のたるみのみを治療⇒上まぶたのたるみ取り手術または眉下切開
・眼瞼下垂手術は上まぶたのたるみ取り手術も同時に行えます。(上まぶたのたるみ取り手術も込みの料金となります)
よくあるご質問
印象を変えないようにすることは可能でしょうか?
印象を変える(一重⇒二重にするなど)、変えない(気づかれにくいようにする)の選択は可能です。
印象を変えないようにされたいのであれば、奥二重の方は奥二重のままになるようにしたり、二重の線をそのままにしたりします。
その他、皮膚のたるみの切除幅を少な目にしたりいたします。
ただし、特に重度の方などがある程度症状を改善する場合は、どうしても印象が変わる場合もあります。
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