黒クマ(影クマ)・たるみの原因を知りたいですか?
黒クマに関与する原因は、①目の下の脂肪の飛び出しと②目の下のくぼみが主な原因です。
ここでは黒クマの原因について写真とともに解説いたします。
ぜひ参考にしてみて下さい。
ここでは、次のような疑問にお答えいたします。
このページの内容
- 目の下の黒クマ・たるみの原因は、目の下の脂肪のふくらみと目の下のくぼみ
- 脂肪を止める壁の役割をしている目の下の骨が低い方は黒クマになりやすい。
これは、骨格的な問題なので、遺伝と加齢(加齢により骨が萎縮)が関係している。 - 目の下のくぼみは、眼輪筋(目の周りの筋肉)の境目が透けて見えるために起こる。
紫外線や加齢の影響で皮膚のコラーゲンが減ると皮膚が薄くなり、くぼみが生じやすくなる。
黒クマの原因1. 目の下の脂肪によるふくらみ
黒クマの原因となる目の下の脂肪の位置
目の下には、脂肪があります。
眼窩脂肪(がんかしぼう)と呼ばれるものです。
脂肪を包んでいる膜があります。
それがゆるむと、徐々に目の下の脂肪が出てきて、ふくらみ・たるみが生じます。
目の下の脂肪の壁となる骨の高さが低いと、黒クマ・目の下のたるみができやすい
目の下の脂肪の防波堤となっている骨の壁が低いと、脂肪が手前にこぼれやすくなります。
脂肪が前に出てくると、黒クマ・目の下のたるみが生じます。
黒クマの原因となる「骨格」の違いは、遺伝も関係している
目の下の脂肪の壁の高さは、骨格によるものなので、遺伝も関係しています。
壁が高いか低いかで以下のように違いが出ます。
- 壁が低い方・・・10代から目の下の脂肪が出て黒クマができることもある
- 壁が高い方・・・何十歳になっても脂肪が出てこないため、黒クマができない
目の下の骨の高さは年齢とともに低くなることが黒クマ・目の下のたるみの原因となる
目の下の骨の高さ(前述)は、年齢とともに低くなるため、黒クマ・目の下のたるみが起こりやすくなります。
眼球を支えるじん帯が緩むために脂肪が出てくる?
眼球を支えるじん帯があります。
それが緩むと、眼球の位置が下がり、脂肪が出てくるという説があります。
実際に目の下の脂肪が出ている方を拝見すると、皮膚のたるみだけではなく、眼窩脂肪を包んでいる膜のゆるみ、つまり内部のたるみも手術所見では確認できます。
そういう方は、眼球を支えるじん帯のゆるみがあってもおかしくありません。
しかし、子供のうちから黒クマが出る方は、眼球をじん帯が緩んでいることは考えにくいです。
逆に、90代になっても黒クマや目の下のたるみ・ふくらみがない方もいますが、そういった方でも90代であれば、さすがに眼球を支持するじん帯は多少は緩んでいるはずです。
眼輪筋が緩むことで目の下の脂肪が出てくる?
目の下の脂肪を包んでいる膜と皮膚の間には眼輪筋という筋肉があります。
これは、目をつぶる時に働く筋肉です。
目の下に黒クマ・たるみがある方は、眼輪筋は確かにゆるんでいます。
また、筋肉は年齢ととに萎縮して、薄くなっていきます。
すると、一見、眼輪筋がゆるむことで目の下のたるみが起こっているように思えます。
たしかに、眼輪筋のトレーニングを行うことで、目の下のふくらみはある程度抑えられます。
これは、腹筋を鍛えることで、メタボのおなかを少し引き締められるのと同じ原理です。
しかし、眼輪筋のゆるみは、黒クマ・目の下のふくらみの原因ではなく、結果であると考えます。
なぜならば、経結膜脱脂法を行うことで、次のように眼輪筋は自然にキュッと引き締まるからです。
目の下のたるみ・クマに関連する骨格の詳細については、以下をご覧下さい。
目の下のクマ・たるみと骨格の関係性【画像でわかりやすく解説】
黒クマの原因2. 目の下のくぼみ
目の下のくぼみは、影ができるため、黒クマの原因となります。
目の下のくぼみは、皮膚が薄くなることで、眼輪筋の境目にできます。
その他、頬のくぼみがあると、目の下のくぼみが深く見えます。
目の下のくぼみができる原因は以下の記事をご覧下さい。
目の下のくぼみ 【原因・治療法・自力ケア】形成外科専門医解説
目の下のくぼみが頬まで広がっていると、黒クマがひどく見える
目の下だけではなく、頬にまでくぼみがあると、目の下の影が増して、黒クマが増して見えます。
頬のくぼみの原因は以下があります。
- 皮膚のたるみ
- 皮下脂肪や骨の萎縮
- 生まれつき頬中央の骨が低い
詳細については、以下をご覧下さい。
黒クマ(影クマ)がひどい方の3つの特徴と解決方法
涙袋は黒クマの原因ではない
涙袋の影に対して、「黒クマでは?」と勘違いすることがあります。
涙袋は、目の周りの筋肉の一部です。
目を細めると、ぷっくりと盛り上がります。
黒クマは、目の下の脂肪のふくらみの影によるものです。
涙袋による影は、正常なのもです。
次の方は、脱脂+グロースファクターにより黒クマ(+赤クマ、青クマ)が改善しています。
術後、涙袋の影がくっきりとありますが、これは黒クマとは無関係なのもです。
涙袋には左右差があることもある
先ほどの涙袋の大きい方の例を見ていただくと、涙袋に左右差がある方も見られます。
これは、涙袋が筋肉であるため、右利き・左利きがあるように、力の入れ加減に左右差があるためです。
これは目の下のたるみ・黒クマの原因?
ネット検索で目の下のたるみ・黒クマの原因について調べると、色々な記載が出てくると思います。
ここでは、それらの原因が目の下のたるみや黒クマを引き起こすことがあるのかを医学的に検討してみました。
老廃物
皮膚も含めた細胞は代謝しつづけています。
たしかに老廃物が発生するかもしれません。
しかし、老廃物により目の下がたるんだりするのであれば、加齢とともに皮膚のたるみが悪化するはずですが、実際は若い方でも黒クマができることがあり、ご高齢の方で黒クマがほとんどない方もいます。
皮膚にあるバネの役割をするエラスチンというたんぱく質は、紫外線の影響で、形が縮んで役になったなくなり、皮膚の浅いところに蓄積します。(参考:用語集)
それはある意味老廃物であり、その「老廃物」がたまってくると、皮膚のバネ、つまり弾力が低下して、目の下のたるみが起こります。
一見矛盾するようですが、黒クマがほとんどなくても、皮膚のたるみがある方もいます。
目の疲れ
眼精疲労の原因には、いくつかあります。
①眼に原因があるもの(近視・乱視・緑内障・白内障など)
②全身的な要因(かぜ、インフルエンザ、自律神経失調症など)
③精神的な要因(精神的ストレス)
④環境要因(作業時の姿勢、長時間のパソコンなど)
上記のうち、例えば、精神的なストレスは、皮膚のたるみも引き起こします。(参考:用語集)
つまり、目の下のたるみも起こる可能性があります。
ただし、精神的ストレスで眼精疲労や目の下のたるみが起こることはあっても、眼精疲労が目の下のたるみを起こすわけではないことに注意が必要です。
基本的には、眼球自体の問題が、下まぶたの黒クマやたるみに影響を及ぼすことはありません。
筋肉(眼輪筋)のゆるみ・おとろえ
目の周りには眼輪筋という筋肉があります。
目の下に黒クマ・たるみがある方は、眼輪筋はゆるんでいますが、眼輪筋のゆるみは、黒クマ・目の下のふくらみの原因ではなく、結果であると考えます。
その理由は、経結膜脱脂法を行うと、眼輪筋は、鍛えることなく自然にキュッと引き締まるからです。
病気
病気でクマができるというのは、青クマの場合は当てはまります。(青クマの原因の詳細>>)
黒クマや目の下のたるみでも、コラーゲンの代謝に関わるような疾患であれば、関係ないとは言えません。
ただし、その場合は目の下以外のシワ・たるみも起こるはずです。
飲酒
飲酒は末梢の血管に炎症を起こし、最終的には血流が悪くなるため、飲酒量が多く、それが長く続けば、美容にも悪影響があります。
そのため、当然目の下のたるみや黒クマにも影響があると考えます。
乾燥
目の下の小ジワは乾燥による悪化することがあります。
その他、皮膚が乾燥することで、皮下脂肪が少ない方は、目の下の筋肉の境目が透けて見えることで、目の下のくぼみが目立つようになることがあります。
それにより、目の下の影が増すということはあり得ます。
遺伝
「うちは目の下にクマができやすい家系です」という方がいらっしゃいます。
遺伝により骨格や皮膚は影響を受けます。
例えば、目の下の骨は、目の下の脂肪が飛び出さないためのストッパーとなっていますが、この骨が遺伝的に低いと、黒クマや目の下のたるみが起こりやすくなります。
また、遺伝的に皮膚のコラーゲンが少ないと、皮膚がたるみやすくなります。
スマホ
スマホ原因説は、眼精疲労原因説の亜型であると考えます。
目の下の黒クマやたるみは、スマホがない時代からありました。
ちなみに、「スマホのない時代に目の下のたるみ・黒クマを治療せずに長年放置した場合、どのような変化が起っていたか?」というのはとても参考になります。
例えば、徳川15代将軍である徳川慶喜の若い時から晩年までの写真上の変化が分かりやすいです。
寝不足
こちらは青クマの原因の一つです。
ただし、昼夜逆転するような生活を続けると、皮膚などのたるみが起こります。
そのため、一時的な寝不足では黒クマや目の下のたるみが起こることはありませんが、年単位で寝不足が続くと、原因としてはあり得ます。
また、健康にも悪影響を及ぼします。
コンタクト
コンタクトレンズは、眼瞼下垂の原因として有名です。
これは、上まぶたは、まばたきで頻回に動き、上まぶたの裏側にあるまぶたを挙げるスジに機械的な刺激を与えるためです。
目の下は、まばたきではほとんど動かず、コンタクトが目の下のたるみや黒クマの原因にはならないと考えます。
実際に、視力のいい方でも黒クマができていることも多いです。
年齢
前述のように、加齢により皮膚のたるみや脂肪を包んでいる膜がゆるむことで、目の下のたるみ・黒クマが起こることは当然あります。
しかし、ご高齢でも黒クマなどがない方も多いです。
したがって、年齢は黒クマ・目の下のたるみの原因ではありますが、それが全てではないと考えます。
むくみ
こちらは、青クマの原因としてはあり得ますが、黒クマには無関係です。
その他の黒クマ・目の下のたるみの原因について
夕方に黒クマ・目の下のたるみが悪化する原因は?
前述のように、夕方に皮膚が乾燥して、目の下のくぼみが悪化することで、黒クマがひどくなることはあり得ます。
また、小ジワが増えることで、茶クマが悪化して、より影が増して見えることこあります。
片側だけの黒クマ・目の下のたるみがある原因は?
こちらは、骨格の左右差が考えられます。
目の下の骨が片側低いということで、黒クマの出方に左右差がある方は時々見られます。
この場合は、ひどくない方に合わせて、バランスを整えるといった治療をすることで、左右差が目立たなくなります。
若いのに黒クマ・目の下のたるみがある原因は?
こちらは、前述のように、骨格的な問題、あるいは遺伝的な要因が大きいです。
また、若いうちに黒クマや目の下のたるみがある方は、早めに治療されることをお勧めいたします。
なぜなら、放置すると、治療が大変になったり、治療の選択肢が狭まってきます。
例えば、軽度・中等度であれば、注射のみでも治療可能ですが、重度になると注射のみでは治療が難しく、脱脂がどうしても必要になってきます。
当院の目の下のクマ・たるみの治療方針は以下をご覧下さい。
目の下のクマ・たるみを取る方法【あなたに適した方法の選び方】
よろしければ診断ツールをご利用ください
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あなたの目の下のたるみ・クマの種類や状態、さらに適切な治療法が分かります。
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