グロースファクターとヒアルロン酸はともにシワ・たるみ、目の下のくぼみを治療に用いられます。
いくつかの違いがありますが、結論から申し上げますと、グロースファクターの方がデメリットが少なく、お勧めです。
以下、グロースファクターとヒアルロン酸の違いについて解説いたします。
目次
皮膚そのものが改善するかどうかが違う
まず、皮膚そのものが改善するかどうかが違います。
グロースファクターは皮膚のハリを出すイメージです。
皮膚自体が若返るため、自然にくぼみが解消されます。
一方、ヒアルロン酸はジェル状の詰め物を入れて持ち上げるイメージです。
皮膚そのものは変化していません。
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注入されたグロースファクターは最終的には肌に吸収されるのでしょうか?
持続期間が違う
ヒアルロン酸は半年~1、2年程度で徐々に吸収されてなくなってしまいますが、グロースファクターは何年も維持されます。
グロースファクターは、液体の状態で注入し、その水分は数日くらいすると吸収されてなくなりますが、そこに留まったグロースファクターが皮膚の線維芽細胞に働きかけることにより、ご自身のコラーゲンが作られます。
コラーゲンが増えることで、皮膚のハリが出て、シワやくぼみが改善します。
グロースファクターのコラーゲンは、ご自身で作られたものです。
そのため、長期維持されます。
実際に、デパートの化粧品売り場で定期的に計測を受けている方が、グロースファクターのシワ治療後に肌計測をされた時に、「キメの数値がかなり良くなっていますね」と言われたそうです。
当院の長期経過例はこちらをご覧ください。
【よくあるご質問】グロースファクターは約何年くらいもちますか?
失明・皮膚壊死のリスクの有無が違う
ヒアルロン酸はジェル状で、半固体です。
そのため、まれに動脈内に注入されてしまうことがあります。
その場合、末梢の血流が途絶えてしまいます。
例えば、法令線への注入で、鼻に行く血管の途絶が起これば、以下のような皮膚の壊死が生じます。
その他、網膜に行く血管が詰まると、失明が急激に起こります。(詳細はこちら)
目の下以外の離れた部位の注入で失明が起こる理由は、顔の血管はネットワークによりつながっているためです。
ヒアルロン酸による失明や皮膚壊死のリスクについては、アラガン社のHPにも記載があります。
ちなみに、グロースファクターは液体成分ですので、そのようなリスクはありません。
しこりになるかどうかが違う
ヒアルロン酸は何年もしこりになって残ることがある
ヒアルロン酸は、意外とダマになって残ることもあり、その場合何年も残ったりします。
当院来院時・・・5年以上前に他院でヒアルロン酸を目の下の入れられたとのことです。
目の下のクマを根本的に治療されるために、一度溶かしてきていただきました。
溶解後・・・本来の目の下のクマが出てきています。
詳細な経過>>
40代女性 ヒアルロン酸溶解後の目の下のクマ治療+頬のたるみ治療+メラフェード 1年後の経過
こちらに参考記事がありますので、よろしければご覧下さい。
【よくあるご質問】以前入れたヒアルロン酸は、脱脂前に溶かした方がいいですか?
【よくあるご質問】脱脂希望ですが、涙袋にヒアルロン酸を入れていても手術は可能ですか?
当院のグロースファクターは、経験上、正しい方法ではしこりにならない
当院は玉川田島クリニック時代から20年以上の治療経験を持っています。
これまでの当院の経験上、グロースファクターは正しい方法で行えば、明らかな塊にはならないことが分かっています。
当院のグロースファクターは、他院様とは異なる濃度設定、配合のものを使用しています。
薬学部にも在籍したことがある前院長の田島医師が開発したものになります。
注射によって皮膚のコラーゲンを増やす作用は数か月で終わり、その後永続することは、経験上ありません。
適切な方法で用いれば、ある程度のところで皮膚のハリが出るという目的を達成して、その後はいい状態を長期維持することが経験上分かっています。
当院にてグロースファクター施術後の方の皮膚を超音波で調べたところ、問題なかったという結果も出ています。
グロースファクター後の超音波画像、法令線+目の下のクマ治療 3カ月後の経過
成長因子と呼ばれるものでしこりになったという事例は、他院様などで散見されますが、これはPRPや脂肪注入に併用することで起きることが多いとされています。
このグロースファクターは以前から、前院長が自分に行ったり、周りの者、身内の者にやっているくらいですから、まず安心と言ってもよいかと思います。
グロースファクターのリスクの詳細はこちらをご覧下さい。
グロースファクターの危険性・リスク・副作用
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凹凸・内出血のリスクが違う
ヒアルロン酸は、手軽で、場合によってはとても効果的な治療法です。
ただし、目の下は皮膚がとても薄いので注意が必要です。
目の下のたるみ・くぼみに対してヒアルロン酸を打つ場合、表面に凸凹感が出たりすることがあります。
その他、皮膚そのものが老化により薄くなっている場合は、水ぶくれのような不自然な質感になることがあります。
また、ヒアルロン酸は半固体なので、ある程度均一に打つために、どうしても針を入れる範囲が広くなってしまいます。
さらに、ヒアルロン酸の場合、表面に透けないようにするために、グロースファクターに比べて多少深く打つ必要があります。
そのために内出血のリスクが高くなります。
長期的な費用が違う
グロースファクターはヒアルロン酸よりも即効性はありません。
ただし、ヒアルロン酸は直後はいいのですが、早ければ1~3か月で効果がなくなることもあります。
ヒアルロン酸は通常半年から1年ごとに打ち続けないといけません。
また、ヒアルロン酸単独ではお顔全体の若返りは不可能です。
その点、グロースファクターは1回良くなったら何年も維持されます。
紫外線や食事・運動などに気をつけて過ごしていただければ、10年くらいは簡単に維持できます。
もし一度ヒアルロン酸をされてしまった場合、溶けきらないうちにグロースファクターを行うことはできないので、一度ヒアルロニダーゼで溶かしてきていただく必要があります。
しかも溶かした後に1週間以上期間を空けて頂かないとグロースファクターを打てません。
そうなると、費用も時間も余計にかかってしまいます。
最終的な判断は症例写真で
クリニックによって治療方法は異なることが多いです。
また、他院様でグロースファクターと似たような治療法を行っているところもいくつかあります。
最終的には、症例写真を比較検討された後に決断していただくのがよいと思います。
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