糸によるリフトアップ治療をご検討中ですか?
糸によるリフト治療(スレッドリフト)は、伸びて下がった皮膚をたくし上げて、皮膚の下に糸を通して固定するイメージです。
ここでは、糸による治療を受けられる前に知っておくべき内容について解説いたします。
ぜひ参考にしてみて下さい。
この記事では、次のような疑問にお答えいたします。
目次
糸によるリフト治療の特徴
伸びた皮膚を糸で物理的に引き上げることで、おもに口周りのたるみを改善させます。
この効果には即効性があります。
治療できる部位は?
特に目の下などの場所は、糸を入れるのは難しいです。
そのため、糸によるリフトアップの適応になる部位は、口元のたるみに限られてきます。
糸(スレッドリフト)によるリフトアップ治療の注意点
糸リフトは、皮膚を物理的に持ち上げる治療
糸で持ち上げても肌質そのものが改善するわけではありません。
そのため、グロースファクターなどと異なり、表面の印象として若返った印象になるわけではありません。
物理的に引き上げて、顔の端にしわ寄せを作り、つじつまを合わせている状態にすぎないからです。
糸リフトとグロースファクターの違い
グロースファクターは肌質を改善させる
グロースファクターやPRPでは、皮膚のコラーゲンが増えて、落ちた皮膚が元の位置に戻ることでたるみが改善します。
施術前・・・ほうれい線・口角のグロースファクターを受けられた方です。
9か月後・・・たるみが改善しています。(詳細な経過>>)
糸リフトでは肌質は改善しない
しかし、糸リフトの場合、物理的に持ち上げているだけです。
肌質自体は改善しているわけではありません。
そのため、グロースファクターでは笑った時にできるシワは改善しますが、糸リフトでは変わりません。(笑うとできる口横の縦線の詳細>>)
当院の糸リフト(fリフト)によるビフォーアフター
数か月~数年で重力とともに元に戻る
糸によるリフト治療は即効性がありますが、数か月~数年で重力とともに元に戻るというデメリットもあります。
その理由は、人間の体は物ではないため、細い糸により組織が時間とともに切れてくるためです。
皮膚は重みがあるので、細い糸が食い込んでいき、時間とともに脂肪組織が代謝されるに従い、やがて肉を切ってしまいます。
これはちょうど、豆腐一丁を複数の細い糸で持ち上げ続けることができないのと同じです。
あるいは、手首に輪ゴムを長期間きつく巻いていると、やがて食い込んでいくのと同じ原理です。
また、糸をこめかみの皮下に縫合固定した場合、大きく口を空けると、その固定が口を大きく開けた瞬間にプチッと外れることもあり得ます。
溶ける糸がなくなった後の強度は?
溶ける糸は瘢痕組織に置き換わると言われていますが、糸に比べるとそれほど支持力があるわけではないため、溶けた後のリフトアップ力は大幅に下がります。
異物であるため、感染のリスクがある
皮膚に刺入する際に、皮膚の常在菌が糸とともに皮膚の中に入ってしまうことがあります。
その場合、施術後数日後に赤み・腫れ・痛みなどの症状が出てきます。
最初は抗生剤で様子を見ますが、それでも落ち着かない場合は、皮膚を切開して膿を出したり、最悪、糸を取る手術が必要になります。
糸リフトとグロースファクターの違い
持続性
持続性に関しては、グロースファクターの方が糸リフトよりも長持ちします。
グロースファクターは、一度改善した後は何年も持続するのに対して、糸リフトの場合は、数か月から数年で元に戻る傾向があります。
効果と仕上がりの自然さ
糸リフトの場合、糸の配置がどうしてもまばらになるため、肌全体を若返らせるグロースファクターより効果や自然さにおいてどうしても劣ります。
特に溶ける糸を使った場合には、糸が溶けた後の効果はグロースファクターには及びません。
だからと言って、溶けない糸で力いっぱい持ち上げても不自然な仕上がりになります。
当院の顔全体のグロースファクターによるたるみ治療を受けられた方のような治療結果は、糸を何百本入れたとしても得られるようなものではありません。
糸リフトとグロースファクターの治療の順番について
グロースファクターを先に行うのがお勧め
結論から言いますと、グロースファクターを行い、それでも物足りない場合にのみ糸リフトを検討されるのがよいのではと考えます。
当院でも「fリフト」という糸による治療は行っておりますが、前述のデメリットもあるため、糸によるリフト治療は、最初からはあまりお勧めいたしません。
実際、これまでの経験上、グロースファクターでほとんどの方が満足されているので、糸によるリフトが追加で必要になったことはほとんどありません。
糸リフトを先に行った場合は、グロースファクターまで半年~1年くらい待っていただく
糸のリフトは物理的にリフトアップさせる治療法です。
しかし、重力の重みで徐々に戻ってきます。
特にたるみにより薄くなった皮膚を物理的に引き上げると、表面が波打ってつっぱった感じになることがあります。
そうなると、本来の状態がわからなくなってしまい、どこにグロースファクターを打つべきかが不明になることがあります。
したがいまして、糸リフトを先に受けられた場合、糸の効果が切れるまで半年~1年くらい待っていただく場合があります。
もし糸によるリフトが効いている状態でグロースファクターを行った場合、糸の効果が切れた後に追加が必要な場合が考えられます。
グロースファクター後の糸リフト治療について
グロースファクター後に物足りない場合に糸によるリフトを追加するのは選択肢としてよいと思います。
しかし実際は、これまでの経験上グロースファクターでほとんどの方が満足されているので、糸によるリフトが追加で必要になったことはほとんどありません。
強いて言えば、マリオネットラインが深い方は、そこは一番重力がかかる場所で治りにくいため、糸によるリフトまたはフェイスリフト手術を追加することはまれですがありえます。
よろしければ診断ツールをご利用ください
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