目の下の脂肪注入をご検討中ですか?
実は、当院でも以前は目の下のくぼみ治療のために脂肪注入を行っていました。
しかし、現在は行っていません。
ほぼ全例グロースファクターのみで目の下のくぼみを治療できています。
それは、太ももから採取する必要がない、感染のリスクが少ない、正しい方法で行えばしこりにまずならないなどといったメリットがあるためです。(詳細: 脂肪注入とグロースファクターの違いについて)
もちろん、脂肪注入も正しい方法で行えば、ボリュームを出すのに非常に有効な治療法です。
ここでは、当院での脂肪注入後の他院修正例をもとに、目の下の脂肪注入で起こり得る落とし穴とその回避方法・修正方法について解説いたします。
ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
目の下の脂肪注入後に起こりうる症状について
目の下のくぼみに対する脂肪注入には、以下のリスクがあります。
しこり(硬くなる)
脂肪注入は、硬いしこりとなることがあります。
特に一か所に集中して注入されると、かたまりとなり残ってしまいます。
目の下は、目の上よりもふくらみや凹凸が目立ちやすいです。(目の上では目を閉じた時に目立ちやすく、目を開けると目立ちにくい特徴があります。)
特に浅く注入された場合、凹凸の原因となります。
目の下は、ある程度深く注入すれば目立ちにくいという特徴があります。
ただし、1か所に多く注入されると、特に笑った時に脂肪の輪郭が浮き上がることがあります。(脱脂+脂肪注入後の他院修正治療の例>>)
しこりの修正方法
目の下を切開して、皮膚の下をはがしていきます。
癒着をはがして、注入された脂肪を摘出します。
注入された脂肪は、眼輪筋の上または下にあるため、両方を確認する必要があります。
そのため、剥がす範囲は大きくなります。
脂肪除去は大変です。
当院ではあいにく行っておりません。
上記治療に慣れているところで治療される分には良いと思います。
脂肪溶解注射は、うまくやらないと、正常組織を減らすことで、逆に凹凸が悪化することもあり得ます。
手術の場合は、直視下なので、正常組織と注入脂肪との区別が付きます。
なお、しこりに関しては手を付けずにそのままグロースファクター(+メラフェード)による修正治療を受けられる方もいらっしゃいます。
脂肪注入後のグロースファクターによる修正は、半年以降に可能となります。
でこぼこしている・くぼみが部分的に見られる症状(定着不足)
くぼみが見られるのは、定着不足により起こります。
くぼみと前述のしこりの両方が見られると、でこぼこした印象になります。
特に、茶クマがある方は、光の加減で凹凸感が増す傾向にあります。
また、脂肪注入では皮膚のハリは改善するわけではありません。
涙袋のキワあたりは脂肪注入がしづらい部位だけに、そこは皮膚は弱々しいままになることが多く、くぼみがちです。
特に青クマや赤クマとの重複で余計にくぼんで見えたりします。
注入した脂肪が定着しない理由として、注入する脂肪(余分なものをフィルターで除去することで改善)の問題と注入先の血流(喫煙などで定着率が低下)などが影響します。
なお、脂肪注入では、まれに感染が起こり得ます。
感染が起こると、抗生剤投与などの治療が必要ですが、その後の後遺症として、しこりや凹凸はどうしても避けられません。
脂肪注入後、何年か経ってから凹凸が出てくる原因は?
脂肪注入では、皮膚のハリの改善が起こらないため、注入してしばらくは問題なかったとしても、年々皮膚のコラーゲンが減ってくるにつれて、脂肪や筋肉の輪郭が見えてくることがあります。
つまり、目の下の脂肪注入後、何年か経ってから凹凸が出ることがあります。
その場合は、グロースファクターで皮膚のハリを出してあげることで修正可能です。
下を見た時に目の下がえぐれる症状
正常な目の下の方でも、目だけ下を向くと、目の下がえぐれた印象になります。
詳しく言いますと、眼球を下に向けて見た際は、瞼板(睫毛の根元にあるプラスチックの板のようなもの)だけではなく眼輪筋の一番上の方(=瞼板前部眼輪筋)も一緒に引きこまれるため、睫毛の下にくぼみができます。
これは子供でも見られます。
しかし、目の下のたるみがある方にはこれは起こりません。
時々、脱脂後にこの症状に気付き、ビックリされる方います。
特に脱脂+脂肪注入により治療された方に見られたりします。
その理由は、脂肪注入では皮膚のハリが出るわけではなく、皮膚の下に詰め物をしているだけなので、皮膚が弱いままだからです。
一方、グロースファクターでは、そのような訴えはほとんどありません。(脂肪注入とグロースファクターの違いについて>>)
逆に言うと、脱脂+脂肪注入後に下を見た時に目の下がえぐれる症状は、グロースファクターにより緩和できます。
ただし、完全にゼロにはできません。
そもそも、前述の通り、子供でも見られる正常な現象だからです。
脂肪注入後で特に目の下でくぼんで見えやすい箇所は?
それは、涙袋の直下です。(下の図の矢印)
涙袋直下は皮膚が薄く、凹凸が出やすいため、脂肪注入をしづらい場所になります。
また、ここが薄いままだと、青クマ(静脈が透けて見える状態)が残りやすく、光の加減によっては(特に暗めの場所で)余計にくぼんで見える傾向があります。
前述の目の下がえぐれて見えるケースもこの部分の皮膚のハリが低下していることが原因です。
また、脱脂後の小ジワやシミ・くすみ(茶クマ)があると、さらにくぼみ感が増して見えます。(この理由の詳細はこちら≫)
グロースファクターであれば、涙袋直下も治療可能です。
さらに皮膚のハリが出て小ジワ対策もでき、皮膚のコラーゲンが増えて厚みが出るために青クマも改善します。
脂肪注入後の修正治療について
注入した脂肪を脂肪溶解注射で溶かすのはお勧めしません。
ピンポントで溶かすのは難しく、正常な脂肪を溶かすと凹凸がひどくなることがあるためです。
当院では、グロースファクターにより脂肪注入後の凹凸を緩和する治療を行っております。
すでに脂肪注入による目の下のたるみ・クマ治療後で修正治療をご検討中の方は、以下をご覧下さい。
よろしければ診断ツールをご利用ください
質問に答えていくタイプのツールです。
修正治療に関してどのように進めるべきかが簡単に分かります。
次をクリックしていただくと、セルフチェックのページに移動します。
関連するよくあるご質問
目の下の脂肪注入後はダイエット不可だそうですがグロースファクターも同じですか?
他院で脂肪注入は目のキワにはできないと言われましたがそこの小ジワを治せますか?
関連記事
目の下のくぼみ 【原因・治療法・自力ケア】形成外科専門医解説
目の下のくぼみの整形治療【くぼみのタイプ別に分かりやすく解説】
目の下のくぼみができる3つの原因
若いのに目の下にくぼみができた方の解決方法5選
目の下の脱脂後のくぼみの3つの解決方法
目の下のくぼみとクマとの関係とは?【違いを解説】
目の下のクマ・たるみと骨格の関係性【画像でわかりやすく解説】
目の下のヒアルロン酸注入【目の下のくぼみ・クマ治療の注意点】
脱脂後の目の下のクマ他院修正治療【取りすぎ・へこみ・窪み修正】