目の下のたるみ取り治療をご検討中ですか?
目の下のたるみを取る方にはいくつかの方法があります。
大きく、皮膚を切る方法と切らない方法に分かれます。
目の下のたるみ取り手術は目の下の余っている皮膚を切って縫う最終手段です。
ぜひ参考にしてみて下さい。
目の下のたるみ取り治療の種類
「目の下のたるみを取る方法」は以下があります。
- 経結膜脱脂法・・・まぶたの裏側から目の下の脂肪の余分なところを取る手術
- ハムラ法・裏ハムラ・・・脂肪を包んでいる膜ごと、ふくらみをつぶした状態で骨の表面に固定する手術
- グロースファクター注入療法・・・皮膚のコラーゲンを増やすことで、皮膚のハリを出し、目の下のたるみを緩和させる、切らない治療
- 目の下のたるみ取り手術・・・目の下の余っている皮膚を切って縫う手術
現在、当院では、目の下のたるみ取りを希望される方の中でグロースファクターのみによる治療を選ばれる方が多いです。
目の下のたるみ取り手術とは
ここでは、「目の下のたるみ取り手術」について解説いたします。
この手術は、「皮膚を切って縫う治療」で、目の下の皮膚が余っている場合の最終手段です。
通常はあまり行わない方法です。
まず、目の下の皮膚をつまんでみて下さい。
どれくらいつまめますか?
もし爪の根本付近までつまめる場合は、皮膚がだいぶ余っていると言えます。
目の下の皮膚が余っている場合、余分な皮膚を切除して縫うと、目の下のたるみがすっきりします。
切開線の目尻側の長さは、たるみの少ない場合では7-10mm、たるみの多い場合は20mmまで外眼角(目の外側)より延長します。
切開線の位置は、内側1/2は睫毛の下1~1.5mm、外側は3mm程度の位置になります。
皮膚の切除幅は約2~5mmですが、これは皮膚のたるみの程度によって決めます。
取り過ぎると、後述のように、下眼瞼外反(三白眼)のリスクがあります。
手術手順
局所麻酔をまぶたの皮膚に注射後、メスで余分な皮膚を切除し、糸で縫います。
麻酔は冷やしながら行いますが、多少チクチクする程度です。
手術中は麻酔が効いているので、痛みはありません。
必要に応じて、脱脂(眼窩脂肪の余分な部分を切除)も行うことが可能です。
手術時間は片側30分~45分前後です。
抜糸について
1週間後から10日後くらいに抜糸に当院へご来院いただきます。
糸は1週間くらいで自然に取れるようにゆるめに縫うので、抜糸の頃には、糸がいくつか取れていることもあります。
抜糸は痛みはなく、すぐに終わります。
起こりうるリスク・危険性
腫れ
傷の周囲の腫れが1週間程度(むくみやすい方は数週間程度わずかなむくみが続くことも)
内出血
青アザが出る可能性。1週間から10日くらい。(期間には個人差あり)
感染
術後に抗生剤を飲んでいただくので、可能性は非常に低いです。
赤み・痛み・腫れの症状があれば、抗生剤の追加が必要になります。
軽度の痛み
違和感に近い感じです。
かゆみのこともあります。
1週間~数週間くらいある可能性があります。
キズ跡
体質により赤みが1週間~数か月残る可能性や微妙な白いキズ跡が気になる可能性があります。
最終的には、ほとんど分からないくらいになることが多いですが、個人差があります。
目の下の結膜が見えてしまう可能性(三白眼・下眼瞼外反)
皮膚を取り過ぎると、「あっかんベーの状態」になる可能性があります。
小ジワが残る可能性
この手術方法は、肌質が改善するわけではありません。
小ジワは、表皮が紫外線などによりダメージを受けることで生じます。
そのため、小ジワは残る可能性があります。
左右差が出る・微妙なたるみが残る可能性
技術上の限界により起こり得るリスクです。
気分が悪くなる
経過観察でこれまで改善
涙袋の縮小・消失
当院では特にこれまでありません。
術後の過ごし方
術後はご自宅で1日保冷材または氷をビニール袋に入れたもので冷やしていただき、洗顔は翌日から可能です。
抗生剤・痛み止め3日分と洗顔後に1週間程度塗っていただく軟膏をお出しします。
ガーゼは翌朝外していただき、それ以降は洗顔後・入浴後に軟膏を塗るだけになります。
お酒・運動・温泉・サウナは1週間控えていただきます。(内出血の予防のため)
当日について
当日は、目の下にガーゼを貼った状態でお帰りいただきますので、帽子またはサングラスなどをご持参していただくことをお勧めいたします。
当日の術前術後に食事の制限などはありません。
血腫(血が傷の中にたまる)のリスクについて
血腫は少量であっても、硬結変形(しこり)を残し、下眼瞼外反のの原因となるので注意が必要です。
血腫を防ぐには?
必要に応じてドレーン(血がたまらないようにするための、シリコン製の柔らかい扁平な管)を入れる。
血腫を認めた場合の対処法は?
血腫を認めたら、できるだけ早期に創を聞いて血腫を除去(生理食塩水で洗浄)する必要があります。
下眼瞼外反のリスクについて
余剰皮膚の切除は、上方視または頬の皮膚を下に引き下げた状態において余剰と認められる部分のみに対して行います。
下眼瞼外反のリスクが高い方は?
一般的に若年者の方は、術後に外反が生じやすい傾向があります。
下眼瞼外反のリスクが高くなる場合とは?
眼輪筋と眼窩隔膜間の間を広く剥離することが下眼瞼の拘縮あるいは外反の合併症を引き起こしやすいと言われています。
外反を防ぐには?
切除する前に2か所に割を入れて仮縫合してから開瞼・閉瞼の状態を確認します。
また、眼輪筋の外側部位3~5 mm を切除・縫縮+眼窩外側部位での固定を行うという方法があります。
縫合する際に眼窩下縁の骨膜にしっかりとアンカリング(縫合固定)するという方法です。
これは、術後に後戻りすることも考慮した操作です。
ただし、これには結膜浮腫のリスクあります。
そのため、外反や下三白眼(下垂)を避けるには、むしろ、皮膚切除量を控えめにして、上記の固定を行わない方がよいという考えもあります。
外反が起こった場合の対処法?
軽度の外反であれば通常2~3か月すれば改善してくることも多いと言われています。
2か月くらい様子を見て、戻らない場合は、上まぶたの皮膚を採取して、下眼瞼に移植する必要があります。
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