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  • 顔のシワ・たるみ

ほうれい線を口の中から治療するのをあまりお勧めしない3つの理由

 執筆者: 加治佐 卓也
医学博士・形成外科専門医

口の中からほうれい線に対して照射治療や注射治療を検討されていますか?

結論から言いますと、あまりお勧めいたしません。

ここでは、その3つの理由を解説いたします。

ぜひご覧下さい。

口の中からヒアルロン酸注入を行った場合、感染のリスクが高くなる

口の中からほうれい線に対してヒアルロン酸注入を行うのは、まずお勧めいたしません。

口の中は、常在菌がいるため、多少の最近が注射により入り込むリスクがあります。

その結果、感染のリスクが高くなります。

また、ヒアルロン酸注入後にだいぶ後から赤いしこりができることがあります。(遅延性アレルギー)
これは、細菌が混入することが原因の一つと考えられています。

上記の理由から、口の中から注入するメリットはあまりありません。

皮膚は、しっかりと消毒できますので、皮膚から注射した方がよりリスクを軽減できると考えます。

ヒアルロン酸注射の副作用・リスク・危険性について

 

注射後だいぶ後から起こる「遅発性結節」とは?

口の中からヒアルロン酸注入を行うことによるリスクとして、「遅発性結節」(注入した部位の赤みやしこり)があります。

これは、ごくまれな副作用で、起こる確率は、0.01%あるいは0.02~4%と言われています。

しかも施術後、数週間から数か月以降に起こるというものです。

ヒアルロン酸に付着した細菌が産生するバイオフィルムがアレルギー反応を起こすと言われています。
そのため、口の中から注射するのは、遅発性結節のリスクが高くなる原因となります。

バイオフィルムに対する治療には、抗生剤投与とヒアルロニダーゼがあります。

口の中からのほうれい線への照射治療は?

口の中から高周波・レーザーを照射する治療法があります。

しかし、この治療法で日本人のモニターの短期的・長期的な結果を示した症例写真はあまりない印象です。(業者さんが提供した写真が多くのHPで使用されています)

また、口の中に直接器械のプローブを入れることことから、衛生的な問題も懸念されます。

 

ほうれい線治療は皮膚から行うのがお勧め

ほうれい線は、皮膚の老化による要因が大きいです。

現に、皮膚のハリを出すだけで、ほうれい線は十分に改善することが多いです。

もし皮膚を改善させるのであれば、口の中から治療するよりも、皮膚側から直接治療した方が、より正確に治療できます。

ほうれい線の原因について【形成外科専門医が解説】

 

口の中から行うほうれい線のマッサージの効果は?

口の中からほうれい線をマッサージした場合、リンパの流れが改善して、ほうれい線の上の方が少しスッキリする可能性があります。

それにより頬の厚みが減り、ほうれい線が浅く見える可能性があります。

ただし、あくまでも水分の移動は一時的なものです。
一晩寝ると、かなり元に戻るはずです。

また、皮膚への摩擦は注意が必要です。
シミ・くすみが悪化し、逆にほうれい線が濃く見える原因となります。

詳細は以下をご覧下さい。

マッサージによるリフトアップ【顔のたるみへの効果と注意点】≫

 

まとめ

法令線の治療法には、様々な方法があります。

その施術が本当に効果があるかどうかを調べる方法については、以下をご参照下さい。

 

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