涙袋を作りたいと思っていますか?
涙袋は、ないよりはあった方が目元が印象的になります。
涙袋を美容整形で作る方法としては、ヒアルロン酸注入による方法が多く行われています。
これは言わば、「足し算」により涙袋を作る方法です。
しかし、この涙袋の作り方はデメリットやリスクがあります。
その一つは、半年から2年くらいで吸収されてなくなってしまうことです。
目の下にふくらみ・クマがある方は、実は「引き算」による涙袋形成法がお勧めです。
その方法は・・・
本ページの要約
- 涙袋を作る方法には、「足し算」と「引き算」の2つの方法がある
- ヒアルロン酸により涙袋を作る方法は、リスクとデメリットがある
- 経結膜脱脂手術により涙袋を半永久的に作ることができる(目の下にふくらみがある方向けの方法)
「涙袋とは?」についてはこちらをご覧下さい。
涙袋とは何でしょうか?【目の下の専門クリニックが画像で解説】
涙袋は眼輪筋という目の周りの筋肉の一部です。
この上に薄い皮膚が乗っています。
美容整形的に涙袋を作る、「足し算」「引き算」2つの方法
美容整形的な涙袋の施術として、以下の2つの方法があります。
- 足し算による方法・・・元々ある涙袋をさらに盛り上げる⇒ヒアルロン酸
- 引き算による方法・・・埋もれた涙袋を復活させる、出す⇒経結膜脱脂手術
「足し算」による美容整形的な涙袋の作り方が向いている方
目の下にふくらみ・クマがない方が向いています。
例えば、このような方です。
「引き算」による美容整形的な涙袋の出し方が向いている方
目の下にふくらみがある以下のような方は、引き算による方法、つまり経結膜脱脂が向いています。
ヒアルロン酸により涙袋を作る方法
こちらは、いわば「足し算」による方法です。
盛り上げて「作る」方法です。
ヒアルロン酸は元々体にあるタンパク質の一種です。
ジェル状の物質なので、皮膚の浅いところに注入すると、目の下の皮膚は薄いため、ぷっくりと水ぶくれのような盛り上がりを形成します。
それにより涙袋を「作る」」ことができます。
ヒアルロン酸による涙袋は半年から1年程度くらいしか維持できません。
それは、徐々にヒアルロン酸は吸収されるためです。
そのため、涙袋の形を維持するためには、繰り返しの施術が必要です。
その他、以下のようなデメリットがあります。
- 入れすぎると不自然になる
- 皮膚が伸ばされることで、涙袋の皮膚が老化する
- 涙袋に入れたヒアルロン酸が垂れることがある
- ヒアルロン酸注入は、失明のリスクがある
- 非対称になることがある
詳細は以下をご覧下さい。
知らないと損!ヒアルロン酸で涙袋を作ることの5つのデメリット
「昔は涙袋があった」という方は、まだヒアルロン酸は入れないほうがよい?!
「昔は涙袋がぷっくりしていたかもしれない」
そのような方は涙袋にヒアルロン酸を入れたりするのは得策ではありません。
目の下のすぐのところに涙袋がうっすらと出るかもしれません。
もし出るようだったら、後述の「経結膜脱脂手術」により昔のようなきれいな涙袋を出せる可能性があります。
ヒアルロン酸による涙袋形成術のダウンタイムは?
ヒアルロン酸は内出血のリスクがあります。
涙袋のあたりの皮膚は血管が比較的多く、内出血が特に出やすい傾向にあります。
出た場合、1週間から10日くらい続くとお考え下さい。
ただし、血が出やすい方や止まりにくい方は長引くこともあります。
脂肪注入により涙袋を作る方法
こちらも「足し算」による方法です。
太ももなどから採取した脂肪を注入して、盛り上げることで涙袋を「作る」方法です。
目の下への脂肪注入は、目の下のくぼみに対して行うことが一般的です。(目の下のくぼみに対する脂肪注入の詳細>>)
目の下・涙袋への脂肪注入は、当院でも以前は行っていましたが、現在は行っていません。
脂肪注入のデメリットとして、①しこりになる、②定着しないこともある(部分的に定着しないこともある)、③失明のリスク(ごくまれ)などがあります。
埋もれていた涙袋を脱脂手術により自然な印象で半永久的に出す方法
目の下の脂肪によるふくらみは、脂肪が出てくるにつれ、年々以下のように進行します。
こちらの図の②以上になると、涙袋が埋もれた状態になります。
その場合、脱脂手術をすることで涙袋が出ることが多いです。
目の下のふくらんでいる脂肪を取ると、それまで引き延ばされていた眼輪筋が徐々に収縮してきます。
最終的には少し涙袋がきゅっと縮んだ状態になります。
少し盛り上がって、術前より目立つようになる場合もあります。
これはこれで若く見えたりするので、ありがたいと皆さんによく言われます。
こちらは、ヒアルロン酸が「足し算」で作る方法と言えるのに対して、言わば「引き算的」に出す方法と言えます。
脱脂後に涙袋が作れるか予測する方法
特に目を細めて涙袋が浮き出るようなら、経結膜脱脂により涙袋が半永久的に出せることが予測できます。
経結膜脱脂手術により涙袋を出した方の症例写真
経結膜脱脂手術により涙袋を作った方の例①
術前・・・目の下のふくらみ+くぼみがあります。
涙袋は埋もれた状態です。
術後6か月・・・自然な仕上がりです。
目の下のくぼみも出ています。
半年くらいかけて、このように涙袋が徐々に出てきます。
それにより若々しい印象をプラスします。
しかも自然な印象です。
このように、涙袋を作るのではなく、出す方法であれば、維持される期間は半永久的です。
このように、涙袋がない方でも、美容整形的な方法で、永久的に出すことができます。
施術名:経結膜脱脂+グロースファクター
経結膜脱脂手術により涙袋を作った方の例②
経結膜脱脂+グロースファクターによる治療を受けられた方です。
術前
6か月後・・・涙袋が出てきています。
自然な仕上がりで、違和感はありません。
こちら詳細な経過>>
施術名:経結膜脱脂+グロースファクター
経結膜脱脂手術により涙袋を作った方の例③
術前・・・比較的脂肪は多めです。
涙袋は脂肪により隠れています。
目の下のくぼみもくっきりとあります。
経結膜脱脂+グロースファクターによる治療を受けられました。
6か月後・・・きれいになっていますね。
詳細な経過>>
施術名:経結膜脱脂+グロースファクター
経結膜脱脂手術により涙袋を作った方の例④
術前・・・目の下にふくらみ(脂肪)とくぼみ(皮膚のたるみ)があります。
涙袋は脂肪に埋もれて不明瞭になっています。
脱脂+グロースファクターによる治療を受けられました。
6か月後・・・きれいに涙袋が出ています。
詳細な経過>>
施術名:経結膜脱脂+グロースファクター
補足
上記の方は、術後の写真はメイクありの状態ですが、術前の状態に同様のレベルのメイクを行ったとしても涙袋はきれいに見せることは難しいと考えられます。
また、ヒアルロン酸により涙袋を作ったとしても、目の下のクマがある限りは、涙袋を自然に見せることはできません。
それどころか、目の下のふくらみよりも涙袋を大きく目立つ状態にしようとするあまり、不自然になりがちです。
したがって、目の下にふくらみがある場合は、脱脂をされた方がきれいに涙袋を作れます。
経結膜脱脂手術により作った涙袋はどれくらい長持ちするか?
ヒアルロン酸により作った涙袋は、半年から1年くらいで吸収されてなくなってしまいます。
では、経結膜脱脂法の場合はどうでしょうか?
結論から言いますと、長期維持されます。
どれだけ紫外線を浴びたり甘い物をとりすぎないように気をつけたかなどにもよりますが、経験上、10年は持つ印象です。
次の方は、経結膜脱脂手術を受けられた方です。
3年後・・・涙袋が出てきました。
なお、こちらの方は途中で法令線と口角のグロースファクターも受けられています。
目の下は1回の治療で長期にわたりいい状態を維持されています。
目の下のクマ治療後の長期経過についてはこちらをご覧下さい。
目の下のクマに対する脱脂後の長期経過【10年後も大丈夫?】
涙袋は筋肉なので、経結膜脱脂手術により出てきた涙袋は、左右差があることもまれにある
涙袋は筋肉でできているので多少左右差がある場合があります。
左利き、右利きがあるように筋肉の使い方に左右違いがあることがあります。
仕上がりの涙袋に左右差がある方の症例写真です。
目の下のたるみ・クマに対して、経結膜脱脂+グロースファクターを受けられた方です。
6か月後・・・凹凸感が取れ、若々しい印象になっています。
涙袋は左右差があります。
右目の方が左よりも大きいです。
詳細な経過>>
施術名:経結膜脱脂+グロースファクター
出てくる涙袋の大きさが左右同じになるように脱脂することはできるか?
涙袋は筋肉による盛り上がりですので、本来持っている力の入れ具合の違いが、最終的な左右差になります。
そのため、微妙な左右差はどうしても出る可能性はあります。
つまり、左右均等に涙袋を作るというようなことは経結膜脱脂法では難しいです。
とは言っても、出てきた涙袋の左右差が術後に問題となったことはこれまでの経験上ありません。
それは、涙袋の左右差はあったとしても、微々たるものであることが多いからだと思います。
また、究極的に顔貌が左右対称な人はいません。
法令線や歯並び、髪型など左右非対称のはずです。
それらの中に涙袋の左右非対称性も埋没するのではないかと思います。
どうしても左右差が気になられるようでしたら、ヒアルロン酸の方が微調整には向いています。
経結膜脱脂手術のダウンタイム
当院の場合、内出血が出るかどうかに左右されます。
内出血が出る確率は約37%です。
それ以外の63%の方は出ません。
内出血が出た場合、1週間から10日程度で消えることがほとんどです。
まれに、後から出血が起こり、それ以上の期間かかることもあります。
内出血が出なかった場合は、微妙にむくんだ程度になることが多く、およそ1週間くらいで落ち着くことが多いです。
ただし、腫れの程度期間は個人差があり、元々むくみやすい方は数週間からまれに数か月間、腫れが長引くことがあります。
周りから分かる程度の腫れが出た方も19%程度いらっしゃいます。
これで涙袋を作れる!結膜脱脂手術の経過写真
こちらの経過写真を見ていただくと、多くの方で涙袋が出てきているのがお分かりになると思います。
ただし、前述の通り、出てきた涙袋には個人差があります。
目の下の脱脂(たるみ取り)の経過写真一覧 20代女性(1)
目の下の脱脂(たるみ取り)の経過写真一覧 30代女性(1)
目の下の脱脂(たるみ取り)の経過写真一覧 40代女性(1)
目の下の脱脂(たるみ取り)の経過写真一覧 50代女性(1)
涙袋は眼輪筋トレーニングで作れるか?
目を細めて眼輪筋に力を入れると少なくとも一瞬涙袋が作れる
目の周りの筋肉である眼輪筋の一部が涙袋であり、眼輪筋の下の方は目の下の脂肪を覆っています。
眼輪筋トレーニングにより涙袋を作り、さらに目の下の脂肪によるふくらみを抑えることはできるのでしょうか?
鏡の前で目を細めるように笑うと、一瞬涙袋がぷっくりと出てくると思います。
眼輪筋トレーニングを継続した場合の涙袋への効果は?
実際は目元をどんなに鍛えても、涙袋がぷっくりした状態を維持させるのは難しいと考えます。
画像検索を行っても、眼輪筋トレーニングにより涙袋が出てきたという例はほとんどありません。
仮に眼輪筋トレーニングにより涙袋を出せたとしても、一時的にしか出せない可能性が高いです。
眼輪筋を鍛えることによるデメリットは?
ただし、強く目元の皮膚を引っ張ったり強く目をつぶったりしない限りは、眼輪筋を鍛えすぎることによるデメリットはあまりありません。
むしろ、ドライアイ改善効果も期待できるとされています。
涙袋をメイクで作った場合の問題点とは?
茶クマのように見える可能性がある
メイクで涙袋を作る方法があります。
しかし、これは一種のだまし絵のようなもので、描いた影は横方向から見ると、目の下の色素沈着(茶クマ)のように見えることがあります。
横方向・斜め方向から見ると、不自然に濃く見えてしまう
また、実際の本当の涙袋を見ると、正面から見た場合と横方向から見た場合とでは、見え方が変わってきます。
上の写真のように、実際の涙袋によってできる影は、斜めの角度から見ても一様に見えます。
しかし、メイクで書いた涙袋の影は、斜め方向から見た場合、濃く見えるため、多少不自然に見えてしまいます。
これは、文字が印刷されたプリントを斜め方向から眺めると、文字の間隔が凝縮されて濃く見えるのと同じ理由です。
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