「目の下のグロースファクターを検討中だが、膨らみすぎの副作用が心配・・・」
そのような方に、ここでは目の下のグロースファクターによる膨らみすぎの危険性・リスク・副作用について解説いたします。
正しい方法で治療すれば心配するようなリスクではありませんが、万が一適応や注入方法を誤ると副作用も起こり得ます。
グロースファクターをご検討中の方はぜひ知っておくべき内容なので、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
目の下に特有の危険性・リスク・副作用について
皮膚の弾力が低下している場合、脱脂+グロースファクター後、余った皮膚が膨らみになることがある
グロースファクターは、皮膚の主成分であるコラーゲンを増やす治療です。
それにより、肌のハリが出ることで、くぼみやシワ・たるみが改善します。
皮膚の弾力低下がある方はリスクが高い
弾力があれば重みを支えることができますが、紫外線や加齢、喫煙などの影響により弾力が低下していると、支えきれずに下に落ちて、膨らみになることがあり得ます。
特に脱脂を行うと、皮膚が余った状態になるので、弾力が低下している方は要注意です。
下記のように皮膚の弾力がある方の場合は、脱脂+グロースファクターを行ってもキュッと引き締まってきれいになります。
ところが、元々小ジワが寄っているような方、つまり皮膚の弾力が低下してる方だと、キュッとなりきれずに、脱脂後に余っている皮膚が落ちて膨らみや凹凸になることがあります。
このようなケースは、グロースファクターそのもののリスクというよりは、「皮膚の弾力が低下している方でしっかりと脱脂をすることのリスク」が関係していると考えます。
対策としては、皮膚の弾力が低下している方は、「控えめに脱脂+目の下・頬のグロースファクター」を行うという対処法により未然に防ぐことができると考えます。
これは、脱脂後に皮膚がたるまないように、あえて脂肪を残し気味に脱脂をし、他院修正治療の技術を応用して、「手術しないクマ治療(本当の切らない目の下のたるみ治療)」で仕上げるという方法です。
控えめに脱脂+目の下・頬のグロースファクター、メラフェード(シミ・くすみ・毛穴治療の塗り薬)による治療を受けられた方です。
頬のくぼみがあると、脱脂によりたるみが落ちて、膨らみになりやすい傾向があります。
頬のグロースファクターにより頬がリフトアップするとともに、脱脂後のたるみによる膨らみを未然に防いでいます。
なお、肝斑がある場合、頬が影になるため、凹凸感が増す原因になります。
この凹凸感も目の下の膨らみの印象を増長します。
そのため、シミ・くすみがある方は、メラフェードなどの治療を併用することで、目の下がさらにきれいになります。
頬骨が出ている+頬が低い骨格の方は、グロースファクターによる膨らみすぎになりやすい
骨格的に、「頬骨の外側が高い+頬中央が低い」方は、特に膨らみすぎのリスクが高いため、注意が必要です。
なぜなら、脱脂後、皮膚のたるみが生じるとともに重くなり、余った皮膚が頬中央に乗り上げやすくなるためです。
すると、目の下・頬の外側がふくらみ、頬中央がくぼんだ状態になり、凹凸が目立ってしまいます。
また、グロースファクター注射後、皮膚は凸になる性質があるため、頬骨の外側が高い方は、打ちすぎると、余計にそこの出っ張りが目立ってしまいます。
したがって、このような骨格がある方は、目の下と頬のグロースファクターを骨格や皮下脂肪の形態に合わせた注射方法でバランスを取ることによりリスクを回避できます。
脱脂後に皮膚が落ちて膨らみになった場合の対処法① 頬のグロースファクター
では、脱脂の際に行うグロースファクターにより膨らみが実際に起こった場合、対処法はあるのでしょうか?
結論から言うと、グロースファクターの不適切な投与(薬剤そのものや注射方法)があった場合は、元には戻せませんが、皮膚の弾力の低下や頬のくぼみによるものであれば、頬のグロースファクターの追加を後から行うことなどで対処可能です。
次の方は、後から頬のグロースファクター(涙袋の立ち上がりのところにも追加)をすることで、修正を行っています。
上記の方は、多少不十分な仕上がりになっています。
この理由として、打ち漏れがあったことが考えられます。
目の下と頬は連続している箇所で、なおかつ境界が多少あいまいな部位です。
そのため、後から追加で頬を治療する可能性がある場合は、最初から同時に施術を受けられることをお勧めいたします。
別々に行った場合、重複や打ち漏れのリスクが多少あり得ます。
同時に行う場合は、マーキングをして注射を行うので、バランスよく仕上げることが可能です。
余った皮膚が落ちて膨らみになった場合の対処法② 脂肪溶解注射
以下のような事例があります。
こちらの方はよそで何回もグロースファクターを受けられたという特殊な方です。
前述の通り、グロースファクターをやり過ぎると、コラーゲンが増え、皮膚が重くなります。
特に脱脂も併用する時は要注意です。
そもそも、このような治療は何回もやり過ぎない方がよいです。
当院でグロースファクターを行う場合は、だいたい1回で仕上げます。
追加をするとしても1回のことが多いです。
皮膚の弾力が低下してる方、再生医療を複数回受けられた方は要注意
グロースファクター以外の再生医療や照射治療は、皮膚のコラーゲンを増やすことがゴールです。
その理由は、コラーゲンの減少が皮膚の老化の本質だからです。
そのため、類似の治療を重ねると、コラーゲンが増えすぎて、重くなりすぎることがあります。
再生医療に該当するものとして、PRP、wPRP、培養線維芽細胞移植、FGF、セルリバイブジータ、リジュランなどがあります。
ヒアルロン酸や脂肪注入も皮膚に重みが加算されるので、厳密には同様の注意が必要です。
(特に再生医療等を複数回受けられた方、50代以上の方、日焼けを長年されてきた方、喫煙者等でリスクが高くなります。)
また、こういった再生医療系の治療法で、PRPあるいは脂肪注入と混ぜたものを注射した場合は、特にしこりや肉芽形成のリスクが高いと言われています。(詳細はこちら>>)
皮膚が落ちてきた場合の対処法③ 目の下のたるみ取り手術
目の下のたるみについてですが、目の下の皮膚をつまめるようであれば、皮膚が余っているということになります。
目の下のたるみに対する最終手段は、切って縫うという「目の下のたるみ取り手術」があります。
しかし、これは最終手段で、滅多に行っておりません。
脱脂術後早期の腫れは、「グロースファクターによるふくらみすぎ」と勘違いされることもある
顔がむくみやすい方は、経結膜脱脂法の術後に腫れが目立つこともあります。
(詳細な経過>>)
術後数日~1週間後くらいに見られる腫れに対して、「グロースファクターによるふくらみすぎでは?」と勘違いされる方がいらっしゃいますが、グロースファクターはそれほど早く効果を出すことはありません。
グロースファクターの経過に関しては、半年は様子を見ていただきます。(グロースファクターの効果が出る時期の詳細>>)
腫れに関しても最終的には必ず引きますので、術後の過ごし方の注意点を参考に様子を見ていただきます。
グロースファクターそのもののリスク・危険性・副作用について
グロースファクター注入療法の一般的な危険性・リスク・副作用については、こちらをご覧下さい。
グロースファクターの危険性・リスク・副作用
関連するよくあるご質問
グロースファクターは、しこりや凹凸が出る恐れがあると聞きますが本当でしょうか?
グロースファクター後、どれくらいダウンタイムがあるのでしょうか?
グロースファクターのみの治療で痛みはどれくらいあるのでしょうか?
グロースファクターの説明では殆ど腫れないとありますが、信じていいのでしょうか?