ビタミンCが配合されたアイクリームやサプリメントが目の下のクマに効果があるか知りたいですか?
ビタミンCによるクマの改善効果について、医学論文を検索した結果を分かりやすくまとめました。
ぜひご覧下さい。
ビタミンCのクリームの効果
①ビタミンCの誘導体が配合されたクリームの目の下のクマへの効果について検証した研究があります。(参考文献>>)
2種類の10%ビタミンC誘導体を半年間塗った結果、軽度の赤みは減ったものの、シミや皮膚の厚みは変わらなかったという結果でした。
②また、他の研究では、3%ビタミンC、0.1%ビタミンA、0.5%ビタミンEを2か月間塗布した結果、器械で測定した結果でごくわずかな改善が得られたくらいで、肉眼レベルでは変化が認められなかったとあります。(参考文献>>)
③国内の論文で、ビタミンC誘導体クリーム(アイキララ)による目の下の改善効果に関する研究があります。(参考文献>>)
43名へのアンケート結果では、使用後2および4週後に、「目の下の乾燥、明るさ、色味、化粧ノリ、小ジワ、弾力が改善した」という使用者の回答結果があったとのことですが、この研究では、この論文の考察にも書かれてある通り、あくまでも使用者の主観による評価を検討したもの(通常は何らかの測定結果を評価することが必須)であり、さらにプラセボ(偽薬による対照)を使用してない研究である点で注意が必要です。
実際に①の研究では、プラセボ群における測定結果の変動が治療薬群と似ていたりしていますが、これは季節的な変動と関連している可能性もあります。
なぜならば、目の下の皮膚は薄く、季節や気候に影響を受けやすいためです。
医学論文で目の下のクマに対するビタミンCクリーム塗布のビフォーアフター写真が掲載されていない意味とは?
上記の2つの文献では、目の下のクマに対してビタミンCのあるいはビタミンC配合のクリームを塗布した症例のビフォーアフターの写真が掲載されていません。
これの意味するところは、ほとんど変化がなかったということが考えられるということです。
もし写真で分かるくらいの明瞭な結果が出ていれば、通常、論文では掲載されます。
ところが、目元のクリームの効果の結果に関しては、計測データのグラフと文章のみの記載であったことから、写真を掲載できるほどの変化はなかったことが強く推測されます。
通常、医学論文では、無駄なあるいは載せても意味のないデータは省略されます。
もし効果が出ていれば、もっとビフォーアフターの写真も掲載されているはずですし、そもそも世界中でもっと多くの研究が行われるものと思います。
実際に論文検索を行っても、目の下のビタミンCクリームは効果が出づらいためか、数えるくらいの文献しか出てきません。
ビタミンCのアイクリームが目の下のクマを改善できない理由
ビタミンCのアイクリームが目の下のクマを改善できない理由としては、以下が挙げられます。
- ビタミンCは水溶性なので、浸透技術を使ったとしても、そもそもが皮膚に浸透しづらい。
- ビタミンCはコラーゲンを増やす効果やメラニン生成を抑える効果があるが、それ単独では効果が弱い。
- クマで最も目立つものの代表は黒クマがだ、目の下の脂肪を減らす効果はそもそもビタミンCにはない。
- はっきりした赤クマ(目の下の脂肪による眼輪筋の圧迫)の根本的な原因を治せない。
ビタミンCのサプリメントによるクマ改善結果
ビタミンCのサプリメント
では、ビタミンCを口から飲んだ場合はどうでしょうか?
ビタミンC内服では、効果があまりないためか、「クマへの改善効果」を調べても、文献は見当たりませんでした。
ただし、ビタミンCは実際はサプリメントとして多くとられています。
ビタミンC内服後は、2時間前後で血漿中のビタミンCの濃度がピークになります。
実際は1回で200mg以上とっても吸収率が悪くなり、仮に多くとったとしても、ビタミンCは水溶性なので、尿中から排出されてしまいます。
そのため、多くの量を一気に内服するよりは、時間を空けて、分割してとったほうがよいです。
ビタミンCを食事からとる場合
実は、ビタミンCは、サプリメントからとっても食事からとっても肌への効果はほぼ変わりません。
食事から多くとる場合、ビタミンCを多く含む食材としては、赤ピーマンや芽キャベツなどがあります。
ちなみに、厚生労働省の推奨は1日100mgとなっています。
ビタミンCの点滴ではどうか?
高濃度ビタミンC点滴(1回100gX7回)を行った目の下の茶クマの1例では、顔全体のシミは改善しているものの、目の下に関してはあまり改善が見られていません。(Bella Pelle 4(3): 216-217, 2019.)
まとめ
目の下のクマに対するビタミンCのクリームの効果を肉眼レベルで期待するのは難しいと考えます。
もしビタミンCによるクマの改善を行うとしたら、点滴または内服になりますが、茶クマの改善のみに留まる可能性が高く、黒クマ・赤クマ・青クマの改善効果はないとお考え下さい。
また、ビタミンCの大量摂取は、尿路結石のリスクを高めるという報告があるので、注意が必要です。
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