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ビタミンC(アスコルビン酸)の美白効果・使い方について

 執筆者: 加治佐 卓也
医学博士・形成外科専門医

ビタミンは、健康な身体や皮膚を保つために必要な栄養素です。

ビタミンCは、レモンやイチゴなどのフルーツに多く含まれる成分として、よく知られています。

ビタミンCの美白効果を期待して、化粧品に配合されていることもあります。

ただし、ビタミンCは正しく使わないと思うような効果を得られないこともあります。

ここでは、ビタミンCの美白効果や効果を高める使い方について解説いたします。

ビタミンCとは

ビタミンCは、果物や野菜に多く含まれる成分で、美白効果も期待できます。

ビタミンCは食事やサプリメントから摂取できますが、美容によい成分として化粧品に含まれていることもあります。

ただし、ビタミンCには欠点があり、不安定で壊れやすいという特徴があります。

そのため、ビタミンCはグルコシドやリン酸エステル塩などの誘導体として配合されることが多いです。

ビタミンCの美白効果

シミの原因は、主に紫外線といわれています。

紫外線を浴びた後に、皮膚でシミの原因となるメラニンが生成されます。

メラニンは、下の図のようにチロシンという成分から、チロシナーゼやTRP-1などの酵素によって反応が進んで作られます。

ビタミンCには、チロシナーゼの働きを抑える作用があるといわれています。

また、すでに生成されたメラニン自体の色を薄くする作用もあります。

ビタミンCとビタミンEの配合剤をシミの1つである肝斑に対して使用したところ、軽度以上の改善が4269%に見られたそうです。

他の美白剤に比べて強い美白効果があるとはいえないものの、一定の効果を期待できるといえます。

ビタミンCの効果を高める使い方

ビタミンCはチロシナーゼの働きを抑えるので、結果的に生成されるメラニンの量が減り、美白効果を期待できます。

チロシナーゼによる反応を抑えて役割を終えると、ビタミンCは代謝され、壊されます。

つまり、皮膚におけるメラニン生成を十分に抑えるためには、可能な限り多くのビタミンCをメラニンを作る細胞へ継続的に送りこむ必要があります。

もし、塗り薬としてビタミンCを使用する場合には、できるだけ塗る回数を多くした方が効果的です。

また、ビタミンCだけでなく、抗酸化作用のあるビタミンEが配合されているものの方が、より高い効果を期待できるといわれています。

美容クリニックなどの医療機関では、イオン導入という方法によって、より多くのビタミンCを皮膚に入れることができます。

まとめ

ビタミンCは、果物や野菜などに多く含まれる成分で気軽に摂ることができます。

ビタミンCは、チロシナーゼとよばれる酵素の働きを抑えたり、すでにできてしまったシミ・くすみのメラニン色素の色を薄くする作用があるため、美白効果を期待できます。

ただし、ビタミンCの美白効果を高めるためには、メラニンを作る細胞に絶え間なくビタミンCを取り込ませる必要があるので、塗り薬の場合には塗る回数を増やしたり、クリニックなどでのイオン導入を検討するとよいです。

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